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エースはルフィの話をし始めるとキリがなく3、4時間話の中にルフィが出ずっぱりだった。
でもやはり気になるのは、やっぱりその話の中でも出てこない人物の名前がひとつあること。
『ねぇ、エース。ひとつ聞いてもいい？』
「ん？なんだ？」
『サボは、元気…？』
私の言葉にエースが影を落としたのは、彼の身に何かが起きたことを表すようで不安が募る。
しばらく目を泳がせていたエースだが、腹を決めたように真っ直ぐ向き直った。
「お前にはちゃんと言わなきゃいけねェよな。別に隠してた訳じゃねェんだ、でも正直言いづらくてな。
サボは、死んだ」
『ッ…………え…』
「正確に言やァ、殺されたんだ。天竜人に」
『ッッ！！！！』
エースは私の様子を心配しながらも経緯を語ってくれた。
エースには申し訳ないがその内容は多分半分も頭に入ってこなかったと思う。
サボが、死んだ？
しかも天竜人の手で殺された？？？
想像していた何よりも最悪な現実に息が詰まる。
なんで。
あの子は自分の身分を嫌っていたとはいえ貴族だった。
ドレイの私とは違ったはずなのに。
そして、よりにもよって天竜人…？？
「アイリン？悪ィ、大丈夫か？」
『ッあ、ごめん…ちょっと、気が動転、して……』
未だに頭の整理がつかない私の手を一回り大きなそれが包み込んだ。
『…え』
「…手、握りすぎだ。血ィ出てる」
『あっ』
いつの間にか力を込めすぎていた手のひらは爪がくい込んで少し血が滲んでいた。
エースは私のその拳をやんわりと解くと指を絡めギュッと手を握った。
「俺も、同じ気持ちだった。勿論今も変わらねェ。
けど、その気持ちでアイリンが傷つくのを見たらサボは悲しむだろ。
俺の手ならいくら強く握ったって構わねェ。
自分を傷付けんな、アイリン」
あまりにやさしい手と声に自然と前が滲んだ。
言葉通りエースの手を強く握ると彼もまた強くも優しく握り返してくれる。
その昔よりずっと成長した手に涙がもっと溢れてくる。
サボも生きていたらきっとこんなに大きな手になっていただろうに。
『…う…うぅぁ……サボ……ッぐず……サボぉ…！！』
「ごめんな、お前はきっと泣くと思ったから言いたくなかったんだ。いつかは言わないとなのに、ごめんな」
『う、うわぁ………あぁぁ…』
気づけばエースに抱きしめられていて私の肩も少しだけ濡れていた。
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葵(プロフ) - なこさん» なこ様コメントありがとうございます！キュンしていただけて何よりです！エースとのお話、まだまだお届け出来ればなと思ってますのでこれからもこの作品をよろしくお願い致します！ (2022年12月26日 8時) (
レス) id: c7e0276671 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - いつも楽しませていただいております！！ついにヒロインがエースに想いを伝えて♡キュンさせて頂きました♡♡♡これからも応援しています！！ (2022年12月25日 22時) (レス) id: 1d7515ff1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2022年12月4日 17時
