【期間限定！？】みかん福袋！！ (ページ8)

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第四みかん・仮面が無いみかん人間ページ8

春の終わりに近い温かい朝。

微かにカーテンから飛び出る日差しは僕とみかん人間の目覚ましだ。

なんて言ってみたいが、日差しだけで起きれるはずもなく、大音量注意の目覚し時計の耳をえぐる音で飛び起きた。

「眠山くんだよ…あと半周……」

「な、寝ぼけてやがる！みかんおい！」

布団の中で丸まっているみかん人間を起こそうと布団の上からゆさゆさ揺さぶってみるが起きる気配が無い。とりあえず起きて、作っておいたそぼろでそぼろご飯にして食べることにした。

僕が昨日炊いておいたご飯を茶碗に入れて橋を持ってリビングに行き、あくびをしながら席につく。

テレビをつけたがバットニュースばかりで気分が落ち込むのでテレビを消した。

「『いただきます』るめは酒に合う」

「……！？いつの間にぃぃぃぃ」

だるい気分も吹っ飛んでしまうほど驚いた。

さっきまで布団に入っていたみかん人間がいつの間にかここに来てしかも地味にハモったからだ。

しかもいつもの仮面を被っていないことにも驚いた。

「み、みかん……仮面はどうしたの……！？」

僕は気になってしょうがなかったのでためらいながらも、そっこう聞いた。

すると、なんだ？と不思議そうに黒い顔面をペタリペタリと触ってから黒い顔は余計黒く……まぁ本当はあまり変わりはないが険しい顔になった。

「キャァァァァァァァァァァ！！カマドウマァァァァ！！」

「あ……！？あああああああ……！？」

いきなりJK顔負けの大絶叫を起こし、カマドウマとかなんとか叫び机が吹っ飛ぶくらいの強さで立ち上がったみかん人間に驚いて僕まで叫んでしまった。

みかんではなく今はまだ、黒人くらいの濃さならまだ良いが、黒人よりはるかに小学生が黒い鉛筆で塗りつぶしたような漆黒の顔なので余計怖く感じる。

「うるせぇ！」

「ホゴブッシン！」

いきなり逆ギレしたみかん人間の行動は避けられなく、素直に顔面を殴られてしまう。

ヤバイ。何なんだよこのみかん大好き人間は……！

ヨロヨロとよろけてしまう僕に心配もなく僕の肩を思いっきり揺さぶってきたので脳みそが揺れる。

「ソードくんソードくん！どうしよう！みかん頭が無いよう！」

「みかん頭！？な、何か嫌だなぁ！おい！」

「何がだ！とにかく無くなってしまったのだ！僕の命ぃぃぃ」

そう訴えかけてくるみかんの目がいつもよりも弱々しく、こんな言われ方をされたらほっとくなんて選択肢がきえてしまうではないか！