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ふわふわふわふわ。
お酒のふわふわと身体が宙に浮いているふわふわを感じる。
重い瞼を開けたら目の前には見覚えのある襟足。
襟足に少し鼻を近づけると昔と変わらない彼の匂いに瞼が再度落ちてくる。
「A、今の俺は楽しくなさそうに見える?」
その言葉で現実に意識が引き戻される。
「あのね、俺も最近何かが『足りない』気がするんだ。今も楽しい。うん。間違いなく楽しいんだけど、でもね何か足りないの。…Aならこの理由知っている?」
あまちゃんの震える声を聴いて驚いた。
もとい、酔いが醒めたの。
今彼はどんな表情をしているのだろう。
私の口から答えを伝えることは簡単。
でも、これは自分で答えを出してほしいんだ。
寝てる人に話してもしょうがないか。なんて寂しそうに呟く彼。
よいしょ…っと。
彼は私を背負いなおす。
あったかい彼の背中に身をゆだねる。
私の唇を彼の首筋に少しだけ触れさせた。
がんばれって気持ちと、私の少しの下心。
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作者名:伊東 萌花 | 作成日時:2020年9月17日 12時