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放課後の学校。
誰もいない殺伐とした雰囲気の廊下で、私はこのひとに捕まってしまったのだった。
「て、天使……とは」
「ん？天使知らないカンジなん？？」
「そういう訳では無いですけど！？」
幽霊ぽいそのひとは自称天使……らしい。
若干透けてはいるものの、脚まではっきりとあるのが確認できた。
「あ、脚ある……」
「だから幽霊と違うんやって俺」
「うーん」
にわかには信じ難いが、どうやら幽霊ではないみたいだ。
「……で、天使の方が私に何の御用ですか？」
「エーッその呼び方堅くて嫌やわ。坂田って呼んで？」
「えっと、じゃあ、坂田さんは何の御用なんですか？」
『坂田』なんて、大分天使に似つかわしくない名前をしているものだ。
坂田さんは私の質問を聞くと、大きくてくりくりとした目を輝かせ、胸を張る。
「なんとこの度！貴女は『お願いを叶えられる番』に無事当選致しました〜」
ぱちぱちと拍手をする坂田さんは笑っていて楽しそうにしているが、正直私からしたらなんのことかさっぱりだ。
「な、なんですかそれ」
「んー？どっから話したらええんやろ……。じゃあまず、俺ら天使についてからやね！」
「よいしょ」と、まるで椅子に座っているかのように脚を組んで、またにこにこと笑う。
身にまとっている真っ白なスーツはその細い脚によく映えていた。
「天使って細かく階級に分かれとったり宗教によって色々と役割が違うものなんやけど、俺らはちょっと違うねん。
地上の人々の願いを叶える、天界の使いなんやで」
人々の願いを、叶える……？
「……何が違うのかわかんないです」
「え！なんでなん」
「天使の定義を知らないっていうか……」
そもそも、天使ってなんだっけ？
夢見がちなこの頭では、恋のキューピットのようなふわふわかわいいイメージしか湧いてはこなかった。
階級？宗教？何が違うのだろう。
「エーッ今どきの人間の子はそんなことも知らんのか……まあええわ」
少し驚いて、また少し残念そうにうなだれる。
その様子はまさにしょんぼり、といった言葉がぴったりだ。ちょっとかわいい……かも。
「えーっと、じゃあ坂田さんはどんな役割があるんですか？」
「それはさっきも言ったように、願い事を叶えるんや！君のお願いは恋愛成就やろ？だからそれを叶えたる！」
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いちたに(プロフ) - みりるさん» コメントありがとうございます！まだまだ続きますのでこれからまたよろしくお願いします！(TT) (2020年4月9日 18時) (
レス) id: 3105139abf (このIDを非表示/違反報告)
いちたに(プロフ) - ちょこさん» コメントありがとうございます！ただ今更新しましたすみません(TT) (2020年4月9日 18時) (レス) id: 3105139abf (このIDを非表示/違反報告)
みりる(プロフ) - 終わりになっているのですが、ここで終わっちゃうんですか？ (2019年11月6日 17時) (レス) id: 55c9b6283e (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2019年9月6日 0時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
色彩-shiki-(プロフ) - コメ返ありがとうございます！もう十分さかたんの可愛さ詰まってると思います！ (2019年7月16日 2時) (レス) id: 5b3e23066c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちたに | 作者ホームページ：
作成日時：2019年3月11日 22時
