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「そんなんだめに決まってるじゃないですか!!」
急に大きい声を出してしまった私に、ビクッと体を震わせた。なんだか申し訳ない…が、そんなことを言っている場合ではない。
「働きすぎ、休めてないっていうのも原因ですけど、それ完全に栄養不足ですよ!!
食事ってめちゃめちゃ大切なんです!!そんな、コンビニだけでご飯済ませてたら大変なことに…」
「え、あ、すみません…」
申し訳なさそうに謝る折原さんに少し罪悪感を覚え、また丁寧に話し始める。
「あ…すみません、大声出して。
でも栄養バランスの整った食生活を送ることが何より大切だって、私思ってるんです。
だから折原さんのこれからの為にも色々聞かせてください。
朝ごはんってどうしてましたか?」
「パンとか食べとる時もありました…けど…最近は…」
「抜いてるんですね?」
「はい…」
少し体調が良くなったのか、ゆっくりと彼は背中を起こす。後ろから支えながら私は話を続ける。
「朝ごはんは1日活動する上で1番重要な役割を持っているんですよ。だから少しでも食べなきゃダメです!
お昼は?」
「うーん…ゼリーとか…」
「え、おにぎりとかでもないんですか…。夜は?」
「買い溜めしてたコンビニのお弁当を食べたり食べなかったり…って感じですかね…」
折原さんの散々な食生活に思わず背筋がゾッとした。私だったら秒で倒れるわこんなの…。
そういえば、と思い前々から父と気になっていた隈のことを聞くことにした。
「そういえば隈、ありますけど…ちゃんと寝てますか?」
「うーんちょっと家に帰っても作業とか色々ありまして…一応寝てはいますけど2時間くらい…」
「あほですね」
思わずそんな言葉が零れる。
作業!?こんな遅くに帰って、まさか家でも残業ですか!?
どれだけ働けば気が済むのだろうかこの人は…。
プルルル
そこでシンプルな着信音が鳴り響く。折原さんのスマホだ。
「すみません、取ってくれますか?」
「はい」
そのあたりに畳んでおいたスーツのポケットからスマホを取り出し、渡した。
こんな時間に誰から…。
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ことみ(プロフ) - いちたにさん» もちろんっ! 素敵なお話、お待ちしております♪ (2019年7月29日 3時) (レス) id: 58ea8aaecc (このIDを非表示/違反報告)
いちたに(プロフ) - ことみさん» お気遣いありがとうございます、ゆっくりではありますが書いておりますのでもう少し更新を待っていただけると幸いです (2019年7月29日 3時) (レス) id: 3105139abf (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - いちたにさん» あらまぁ。。。更新が止まっていて、それでいて本人がいるなら更新停止状態にしたほうがよいと思います。なんか上から目線ですみません(>_<) (2019年7月29日 1時) (レス) id: 58ea8aaecc (このIDを非表示/違反報告)
いちたに(プロフ) - ことみさん» すみません!更新が止まっているだけで終わりではないです(汗) (2019年7月29日 1時) (レス) id: 3105139abf (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - なんで、終わりになってるんでしょう。。。? わざと、です?まぁなんにせよ、更新楽しみにしてますね♪ (2019年7月28日 3時) (レス) id: 58ea8aaecc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちたに | 作者ホームページ:
作成日時:2019年2月9日 20時