39.流行りの夏風邪と運命 ページ39
.
「あ。大倉くん」
大『あ……、お…はよ』
朝、学校でたまたま大倉くんを見かけて声をかけたんだけど、様子が変だった。
.
.
数日後、
移動教室の時に2組を通ったら、一花ちゃんも大倉くんも、そして安田くんも居なかった。
鞄も机にかかって無かったから3人まとめて休み…？
その日の帰り道、
「一花ちゃん」
一「！A！助けて！」
誰かの家から飛び出してきた一花ちゃん。
「どうしたのっ？」
一「章大がすごい熱やねん！章大の親御さん夫婦水入らずで旅行中で、急いで戻っても夜にしか帰られへんってゆうし、お姉さんもすぐには家に帰られへんらしくて！」
ひとまず一花ちゃんを落ち着かせて、安田くんの状態を聞いた。
「大丈夫？」
一「うん…っ、、ありがとうA。でも、私このあと忠義んちにも行かなあかんねん」
「そうなの？」
一「忠義も熱やねん…っ。ｸﾞｽｯ」
「え」
横山先輩も熱だった。最近、夏風邪がよく流行ってて、きっとそれかな…。
一「……A、ほんまにごめんなんやけど、忠義ちょっと様子見てあげてくれへん？」
「なんで、一花ちゃん」
一「忠義あんま熱ないって聞いてたから、章大のが熱高いから、せめて親御さん帰るまで私が見ときますって、親御さんにゆっちゃってんっ」
「そ、、か…」
一「忠義のために買ったやつ、冷蔵庫入ってるから…。ほんまにごめん…。」
「1人で大変だったね」
一「ありがとうっ。もう大丈夫、Aにいろいろ教えて貰ったしなんとか夜までちゃんと対処できそうやわ。詳しいんやな、」
「わたし小さい頃身体弱かったから(笑)」
.
.
.
ピーンポーン
大『…は、い……』
「っえ」
大『…あれ…A…』
顔が真っ赤で、上半身裸の大倉くん。
虚ろな目で私を見てる。
これ絶対、熱上がってるやつだ…
「一花ちゃん、夜には来るか…っわ！？」
大倉くんの足元がふらついて、わたしに倒れ込んできた。身体がものすごく熱い…。熱計ってあげないと。…こんな時なのに鼓動がバクバクうるさい。
大『A…いい匂い…』
「っ、大倉く…」
大『なぁ、なんで……？』
大『横山くんと…付き合ってるって。…なんで…』
大『ほんま、なん？』
え？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 310人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：∞くらゆい∞
| 作成日時：2021年8月29日 0時
