海に出て愛される【ONE PIECE】 (ページ5)

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「……え？」

先ほどと表情こそ変わらないが、妙に嫌な汗が背筋を通る。

「あの、すみません海軍には……入りません」

顔を引きつらせながらそう小さく告げる。

何かはわからないがすごく緊張して震える手を思わず握りしめた。

それでも顔だけはずっと上げていた。

すると

「ぶわっはっは」

突然ガープが笑い声を上げた。

「ほらセンゴク、言ったろう？

わしの孫はかわいいと」

そうドヤ顔をかますガープにセンゴクは大きなため息をついた。

それと同時に先程の緊張感は消え、妙な汗もとまっていた。

「すまんな、A。

試すようなことをして悪かった。

しかしこれで引き下がらずいられるのはなかなか筋がいい」

「あの……」

「あぁ、こちらの話だ。

それよりガープにAを連れてきてもらったのはお願いがあるからだ」

「お願い……ですか」

「あぁ、ガープからいろいろ話は聞いているがAは戦闘の技術もあるんだろう？

それもガープに仕込まれていると。

そこでウチの海兵と一戦交えてはもらえんか？」

「はぁ……それくらいなら……？」

「感謝する。

訓練場へ案内するからついてきてほしい」

海軍へ勧誘されたり頭を下げられたり全く話について行けない状況にAは困惑しながらもガープとセンゴクのあとをついていく。

どういうことかとガープに視線を向けてもニッと笑うだけでなにも言ってはくれない。

挨拶しに来ただけなのに、とため息をつきそうだがぐっと我慢して訓練場への廊下を黙って歩いた。