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※会話文多め
ut「ん、じゃぁボクからいくで〜」
『はい…』
ut「ここが何処か知ってる?」
『……っと、はい。幹部専用棟ですよね……?』
ut「ウンウン、正解〜!次!」
「俺らのこと、どんくらい信用してる?それと、情報どこまで回っとん?」
のらりくらりとした鬱が、突然殺気立った。
多分嘘は通用しない。……正直に行こう。
『全く……信用してないですね。強いて言うなら…………ゾムさんを少し……。情報は名前、得意分野くらいで……後は自力で、と言われました。』
ん?俺が情報集めようとしてるのはバレてるのか……?
ut「ほ〜ん、なるほどねぇ。じゃあ次はAくんね!」
あ、そういう感じか……
やっぱり、なんとなく友達と話をしているみたいで楽しいというか……。
『えっと……鬱さんの苦手なものは?』
ut「……ん〜、難しい質問やねぇ……ボクはなんでもだいすきやねんで?嫌いなもん……あ!」
ぴっ、と人差し指を立てて、こちらに向ける。
「Aくんやな!」
へらり、と笑う鬱。
俺嫌われてるんだな……
少し落胆するが、嫌われてること自体に嫌悪感は抱かない。むしろ好都合だ。
『……じゃぁ、ここに……俺がいない方がいいですよね?』
……逃げ出すために、俺を嫌ってるこの人なら。
もしかして、……手を貸してくれるんじゃないか?
……なんて、甘い考えで。
鬱は、スっと冷たい顔になった。
ut「は?なわけないやろ。ボク、嫌いなもんなんてないゆーたやん……?」
『……?ッ』
ゆらゆらゆら、揺れる目。
少し不安げなその目は、少しばかり楽しそうだった。
ut「んふふ、だいすきなきみのためなら、手ぇぐらい貸したるゆーてんねん、Aくん。」
……さっき指さしたのは何だったんだ……??
この人は、会話が上手いのか下手なのか、ただ翻弄しているのか。
この内容に、矛盾しか感じない。
ぐるぐるぐるぐる、頭がよく分からない「?」で埋まる。
ut「ふふ、今日はもう遅いから、終わりにしよか。またね、Aくん」
『、はい、また、。』
……。
……その日はまた、あの薄暗い部屋に戻って、軽食をとり、体を休めた。
やっぱり、もっとちゃんと計画を練ってから行くべきだった……。
そう悔やみつつ、明日の戦いのためにゆっくり目を閉じた。
『おやすみなさい、__________』
懐かしい、兄の名を口走ってから。
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更新滞ってしまってすみません……;;
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匿 - 届かないかもしれないですけど更新頑張ってください…! (4月20日 16時) (レス) @page23 id: b15cadbc9f (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 応援してます(*'ω'*) (2020年9月14日 21時) (レス) id: 09279cb789 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぁ - 好きです。神ですか?神ですね!更新まってますぅ! (2020年9月14日 21時) (レス) id: 3f15dcefd5 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 続いてほしいです!!! (2020年8月21日 11時) (レス) id: 09279cb789 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - 澪 2さん» ウッ……;;!とっても優しいですね……うおぉ染みます……!!ありがとうこざいます……! (2020年4月3日 22時) (レス) id: dd0734f7ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空 | 作成日時:2020年3月5日 21時