22.女性 ページ26
『あ、蘭ちゃん。』
「Aさん、お久しぶりです！」
子供達と別れて数時間。どうやら今日は知り合いに会うのが多い日らしい。
毛利さんとこの娘さんの蘭ちゃん。とてもいい子で優しい子だけれど武力の意味で強い子なので機嫌を損ねないように気を付けている。
ここの豆のお得意様の1人だ。
『いらっしゃい。いつもの珈琲豆？』
「はい！ちょうど切れちゃって…」
『毛利さんとこ人気出てるしね、お客さんも増えるとお茶とか出さなきゃいけないもんね』
「そうなんですよ！それでいつも珈琲出してるんですけど、やっぱり消費激しくて…」
『それなのにいつもわざわざ豆を買ってくれてありがとね。』
「いえ！だって…いつもちょっと安くしてくれてるじゃないですか…」
『え、バレてた？』
「バレバレです！」
蘭ちゃんが家計のやりくりをいつも頑張っているというのを毛利さん伝えに聞き、こっそり安くしていたのだ。
「その、ありがとうございます！」
『あの有名な毛利さんとも仲良くしてもらってるしね。でも、どういたしまして。』
どういたしまして、なんて言えるようなものでもない。
あそこの家計が大変なのも毛利さんの散財癖があるからだ。ギャンブラー精神の強い毛利さんとはたまに麻雀だけでなく競馬も賭け合っている。彼の浪費癖を止められない、止めようともしていない身としては罪悪感を感じている。
その上この前は蘭ちゃんに内緒で飲みに行ったこともある。
バレたらどんな技が飛んでくるかわかったもんじゃない。
だからこうして罪の意識を減らすためにこっそり安くしたり、クッキーをおまけしたり、子供が苦手な私がコナン君に優しくしたりしているのだ。
『さっきコナン君もここに来たんだよ。』
「えっ！？」
『友達いっぱいいるんだね、あの子。』
「ああ！博士のところの…じゃあ5人で来たんですね！」
『ううん、その博士には会えなくてね、コナン君含めて4人だったよ。』
「え？子供達って、男の子3人と女の子2人じゃなかったんですか？」
『ん？女の子は1人だったよ。コナン君も隅に置けないね。』
「哀ちゃん…」
『ん？』
「もしかしたら、次会うときは女の子が1人多いかもしれないんですけど、すごくいい子で、大人びてるので…」
『ああ、分かった。優しくするしちゃんと子供達の事は見ておくから。安心して。』
「ありがとうございます！！」
子供は苦手だけれど、頼まれたら断れない典型的な日本人なのだ。
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京風ラーメン - 武虎さん» コメントありがとうございます。この後の展開もその勘違いが上手く繋がっていくように考えていますので、2人を楽しく見守っていただけると嬉しいです。武虎様も、流行の病のみでなくインフルや花粉、五月病に負けぬようお身体を大切にして下さいね:) (2020年2月29日 1時) (
レス) id: 58d253c9c9 (このIDを非表示/違反報告)
武虎 - 勘違い……なんだけれどもかみ合って進んで行く楽しさ。大好きです。この御時世、お身体ご自愛しつつ更新をお願い致します。 (2020年2月27日 21時) (レス) id: a4e61f3629 (このIDを非表示/違反報告)
京風ラーメン - 桜ひかりさん» コメントありがとうございます。勘違いの部分を楽しく見ていただからとこだわった甲斐があります。更新も出来る限り頑張っていきますのでこれからもよろしくお願いします。 (2020年2月22日 0時) (レス) id: 58d253c9c9 (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - 勘違いが凄すぎて笑ってしまうwww更新してくださるの楽しみにしてます (2020年2月18日 21時) (レス) id: d6d394990c (このIDを非表示/違反報告)
京風ラーメン - 鴉屋媒鳥さん» ：−P (2020年1月31日 0時) (レス) id: 58d253c9c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京風ラーメン | 作成日時：2020年1月11日 2時
