不良少尉とボンボン少尉 (ページ4)

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3話古傷が蘇るページ4

俺は鯉登少尉と睨み合いながら鶴見中尉の後をおった

部屋にいたのは俺より小さい月島軍曹

鶴見「月島、彼は蛇塚A少尉だ。
Aくん、彼は月島基軍曹だ」
月島「よろしくお願いします」
『あ、あー、よろしくお願いします』

月島軍曹という男はめんどくさい男では無さそうだ

鶴見「何かあったら私や月島に言ってくれ」
『は、はぁ、、、』
鶴見「それと、、、言葉遣いが少し気になってしまってね？(ｺｿｯ」
『は、生意気だって言いたいんすか？』ﾆﾔｯ
鶴見「いや、違う。そうではない」
『っ！』

鶴見中尉は俺の両肩を掴み、顔を近づけ耳元で囁いた

鶴見「私は君の上官であり家族である。親みたいに思って欲しいんだ、、、。意味はわかるね？」
『、、、っ！』

俺は固唾を飲み込んだ

鶴見「私は君を家族のように大切な存在にしたいんだ。我が子のように、、ね？」

鶴見中尉は俺の首の右側にある古傷を指でなぞった

昔、誘拐された際に父の刀が運悪く折れ、その刃先が俺の首へと命中した際にできた傷だ

鶴見「これは、、、父君からのものだったね
昔君の家に出向いたことがあったんだが、、、、
君はまだ小さかったから分からないかもしれないね」
『、、、ぁｯ』

鶴見中尉は愛おしいものを見るように俺を見つめた

だけどその目は黒くて光などもうなくなっていた

鶴見「、、、、君を信用しているよ」

鶴見中尉に肩をポンと叩かれると彼はどこかへ行ってしまった

部屋には俺と月島軍曹と鯉登少尉

鯉登「鶴見中尉に好かれてるからと調子に乗るなよ！」
『あんな奴に好かれてたまるか、、、』

俺は小さな声でポツリと呟いた

多分近くにいた月島軍曹には聞こえていたかもしれない

月島軍曹が俺を見つめていた気がしたから