13.棒立ちの焦燥 ページ13
*
「おはようございます姫。学校までお供致します」
いつの間に知ったのかはわからないが…毎朝家の扉を開けて門をくぐると、必ず酒呑君が待っている、これはもはやストーカーに等しいのではないか。
そもそも私の体からは既に鬼族の姫である朱夏のスピリットは抜け出ているはずなのに、彼はまだ自分のことを姫と呼び慕っている。
既に姫とはかけ離れた存在の私にこの様なことをするとは…私が姫である以外に何か意味があるのだろうか
妖魔界の支配ならするもう気はない。例え目の前に一億円を吊るされようが、やらないと女郎蜘蛛に取りつかれると脅されようが、支配してくれるならトウマと結婚させてあげるとか…いや、これはちょっと考えちゃうな。
「学校ぐらいひとりで行けるわよ…。ていうか、家の前で毎朝毎朝膝まづいて待ってなくていいから！めっちゃ人見てるし！」
「は…はぁ。」
そうやって注意した時の彼の顔はいつも決まってなぜ怒られたのかが分からないようなきょとんとした表情をし、不思議そうに私を見上げる
顔立ちも成績もいいのに、そういうところを理解できないのが勿体ないと思う
どうやら妖怪は一方通行を好む生き物らしい
何が起こったかイマイチ分からない様子で棒立ちするハルヤをそのまま置き去りにし、私はサキとの待ち合わせ場所へと向かった
「…あれ？今日はハルヤ君と一緒じゃないの？」
朝の事を知らないのだからその疑問は当たり前なのだろうが、まるで私たちが一組のカップルの様な扱いをされていることに関しては反対したい
「ははは…まさか…。」
だが彼女は親友。何故かそう言い出しにくい
彼女は私のその反応に何かを察し、後ろを振り向いた
下を向き、バッグを肩に掛け、ポケットに片手を突っ込み…まぁちょっと悪な男子生徒の特徴を全て取り入れた彼の様子を見て、サキはにやりと笑った
「ふぅ〜ん？そっかぁ〜…？」
勘違いも良い所だ、今すぐ此処で発狂してしまいたい
「は、早く学校行こう。遅刻するから…」
「うん！分かった！それに私、委員会の仕事があるから丁度良いね！」
わざとらしく語尾にエクスクラメーションマークを付け、腕を「ぞい！」の形にして同調するサキの姿には少し息が漏れた
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名無しのダレカ - 紅白巫女w (2020年4月22日 19時) (
レス) id: 6bf8819783 (このIDを非表示/違反報告)
#チョコラーメン - 寝高麗☆トラジローさん» コメントありがとうございます、ご指摘いただいた件ですが、改めて調べてみたところ、さくら元町の所在は東京との事でした。人の間違いを指摘できる立場でもないのに…申し訳ございません。また何か小説内での誤字や誤植がございましたらご指摘頂けると幸いです。 (2019年5月26日 19時) (レス) id: d51802be4f (このIDを非表示/違反報告)
寝高麗☆トラジロー - あれ？妖怪ウォッチの舞台って《東京》じゃなくて《九州》じゃなかったでしたっけ？ (2019年5月26日 18時) (携帯から) (レス) id: e5ef8f5494 (このIDを非表示/違反報告)
#チョコラーメン - 雪葉さん» コメントと閲覧ありがとうございます、そして返信が遅れてしまい誠に申し訳ございません…。雪葉様から頂いた「！」マークを気力にして頑張って行きたいと思っていますので、今後ともこの小説を宜しくお願い致します (2019年3月10日 16時) (レス) id: 5d2ed15dfa (このIDを非表示/違反報告)
雪葉 - 更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2019年3月3日 17時) (レス) id: 3c70fe5d70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：#チョコラーメン | 作成日時：2019年3月2日 22時
