眠気 ページ17
乙骨の肩に何度もぶつかってしまったらしい。
何度目かの覚醒のあと、
傾いていた首を戻そうとすると無言で引き寄せられた。
『......... 』
乙「.......... 」
眠くて言い返す気が起きなくて目線だけあげると、
乙骨も痺れを切らしたようで無言で見つめ返してくる。
乙「......いいって。」
『.......... 』
"アンタがよくても私は良くない"
"誰がお前の肩なんか"
いろいろ返答はあったんだろうけど。
ほとんど寝かかっている脳内で言い返そうとは思わず、
少しの感謝だけが残った。
『.........っん....』
乙「...あ、起きた? あと二駅だよ。」
眠い。すごく眠い。
けど二駅なら今起きたほうがいい。
乙「頑張って。起きて。笑」
そう思いながらも、頭は隣の白におちた。
『....やだ。 うるさい。』
乙「...起きないと駅から帰れないよ。笑
ほら、頑張れ。」
軽く揺らされる肩に、今度は怒りを覚える。
『......乙骨が私を運ぶの。』
乙「え?断定?」
最寄駅の名前が聞こえたけど、
体がふわりと宙に浮くのを感じて
やはりこのまま寝てしまっていいか。そう思った。
乙「......Aさん。
僕、女子寮入れないんだよ。ほら、立って。」
しばらく揺られていると、体が止まって何か聞こえる。
うるさい.....。
『....やだ。ベッド。』
乙「.....入れないんだってば。
ほら。一瞬だけ頑張って。」
眠さに、全てを捨てて無視を決め込んだ。
乙「........... 」
暫く体が止まっていたけど
少ししてまた動き出したから、
どこか寝れる場所に連れていってくれるんだろう。
私を運んでいるのは乙骨。
乙骨に借りを作る。
眠気で そんなことまで頭は回っていなかった。
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澪音(プロフ) - 更新再開楽しみにしてました!!!続きが読めると思うと、本当に嬉しいです (9月15日 13時) (レス) @page47 id: 2ba2a5666c (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん(プロフ) - ずっとずっと更新楽しみにしてました。ほんとに大好きです戻ってきてくれてありがとうございますだいすき (9月15日 6時) (レス) @page47 id: e2dc63c50d (このIDを非表示/違反報告)
卵焼きちゃん(プロフ) - 感情移入してしまいました。凄く素敵な作品でした。 (6月4日 14時) (レス) @page32 id: 04cc082d2a (このIDを非表示/違反報告)
オンブル(プロフ) - 更新楽しみにしてます!頑張ってください (2022年12月16日 20時) (レス) id: 99844850a9 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - どうしてなのだろう、、、ここまで尊いのは、、、毎回ご馳走様です!! (2022年11月26日 7時) (レス) @page32 id: c75fcc9307 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小石 | 作成日時:2022年8月9日 1時