一年越しの喧嘩を。【乙骨憂太】

準備 ページ11

日中は体術の訓練には出ずに、

ランニングやストレッチをして体をほぐした。
















真希いわく 乙骨は日中も任務に行ったらしい。



















時計の針はもうすぐ十九時を回ろうとする頃で、

女子寮の扉を出る。













乙「お疲れ。月、隠れてなくて良かったね。」











寮を出ると、

石畳の上で乙骨が待っていた。






背負っている刀が大きくて重そう。










『.......... 』








確かに雲ひとつなく、月が綺麗に見えている。










私の術式は物体の影を使うため、

屋外での戦闘は晴れていないと向かない。

















監「それでは、出発します。」















乙骨が車のドアを開けてエスコートしてきた事に
少しイラッとした。



















乙「.....寮から出てきた時思ったんだけど



＿＿＿ 荷物多いね。」









『........... 』











呪具を使わないから、

本来ならば私は手ぶらでもおかしくないけど。


















乙「.....何か持ってきたの？」





『.......... 』




監「.......... 」











さすがに補助監督さんがいる前で無視はできない。



















『........ぐ』






乙「ぐ？」









『...グミとレジャーシートと虫よけスプレー』







乙「.....？？ ピクニックみたいだね。」






監「......？？」









なんか、私がおかしい人間みたいになってるじゃん。












『.....しょうがないでしょ。

野宿なんてしたことないんだから。』








乙「......あ、野宿する時のためにか！」







監((ｺｸｺｸ))










補助監督の方もなんか頷いてるし。



















乙「....グミなんだ。笑 水とかじゃなくて。」












『.......水、忘れた............』







監「.......自販機、寄りますか？」



















なんだここ。




川と林しかない。

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