不明 ページ37
『ていうか、もう帰るから離して』
乙「チェックアウト十時だよ。早くない?」
『それでも帰る。離して』
乙「君、何着て帰るの?
制服のシャツ汗だくでしょ?」
.......そうだった。
お互いに制服の上下はなんとかなるとして、
昨日のシャツ、持ち帰る袋に突っ込んだままだ。
__ 考えている私を見てにこにこしている乙骨。
乙「買ってきてあげるから、待ってて。
朝ご飯も一緒に買ってくるけど、
なにか食べたいものある?」
『........オレンジジュース』
乙「ジュース?笑
わかった。ちょっと待っててね。」
抱きしめたまま私の頭を撫でて、ベッドを出る。
ハンガーにかかる乙骨の制服は真っ白だった。
......あの程度の呪霊じゃ服も汚れないっていうのか。
一人残されたベッドで、体育座りをする。
なぜか一瞬、
部屋に閉じ込められているような気分になって
違う違うと頭を振った。
私が逃げるか、
乙骨の全てを受け入れるかの二択で、
後者を選ぼうだなんて思ったことなかったけど
.....私は乙骨に依存していないだろうか。
乙骨ほどは重くない、そう思ってきたけど
これだけ忘れられなくて、
何をされても嫌じゃないって......
依存??........なのか??
いや、時々やめて欲しい時もあるな。
乙「おまたせ」
『あ......りがと』
そんなことを考えながら、
部屋に入ってきた乙骨を目で追ってしまう。
シャツを取り出して、
別の袋からはジュースやらパンやら
いろいろ取り出している。
乙「食べる?」
へらっと笑う男のそばに行き、
置かれたオレンジジュースを手に取る。
乙「え、ほんとにジュースだけでいいの?」
『うん』
考えることが多すぎて、
固形物を食べる気がわかない。
『乙骨は、私に..依存してるの?』
目の前でおにぎりを開けようとしていた乙骨に聞く。
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ももちゃ - いやぁ、いい小説やぁ、、、 (2022年12月18日 19時) (レス) @page6 id: 8be011992d (このIDを非表示/違反報告)
れたす(プロフ) - 今作も最高に最高な作品でした〜!!!!!ありがとうございます、、、、 (2022年7月25日 15時) (レス) id: 2b6b2b0610 (このIDを非表示/違反報告)
春風いちご - ああもう最高、早く小石さんの宗教作りません? (2022年7月4日 20時) (レス) id: d57e220c95 (このIDを非表示/違反報告)
chimuko(プロフ) - ほんと毎回天才すぎませんか、私もう小石様の書く乙骨しか見れません大好きです……これからも更新頑張ってくださいいいい応援しております(;;) (2022年7月3日 15時) (レス) id: 0efb2643b6 (このIDを非表示/違反報告)
げろ(プロフ) - うわ最高すぎます。これからも更新頑張ってください!! (2022年7月2日 14時) (レス) id: b9f8def78a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小石 | 作成日時:2022年6月26日 3時