失敗 ページ4
『いや、違くて、本当に苦しいの』
乙「Aさん、緊張してドキドキして
苦しくなっちゃうんだよね？
ふふ、本当にかわいい。」
待って。そうやって無かったことにしないで。
せっかく勇気を出して言ったんだから。
『.....ん！！！ぁ』
弁解しようとする前に、乙骨が首元に強く吸いつく。
噛んで、舐めて、味わうように吸いついてくる。
見えるところに付けないでって言ってるのに。
この暑い中、またしばらく長袖生活が始まるのか...。
っていうのは今、どうでもよくて
『ちがっ...ｯｯぁ..ほんとにぃ！ｯ...ﾝ....わかれたいの！』
のけぞる腰と頭を片手で支えられながら、
私の首に顔を埋める男に訴える。
鎖骨に歯がたてられ、肩が縮こまって何度も跳ねる。
乙骨が膝裏に片腕を差し込んだまま前屈みになるから、
足の裏がベッドから離れて
後ろにつく手にも力が入らなくて
『も.....むり.....』
体の力が抜けきったところを、
優しくベッドに組み敷かれる。
乙「ん...かわいい」
仰向けに寝っ転がったおでこにキスを落とされて、
今日も私の試みは、失敗に終わる。
日も落ちて暗くなり、"先にお風呂入りな"なんて
言ってくる乙骨に甘えて、脱衣所に向かう。
『う"っっっっっわぁ......』
本当に酷い。
無数のキスマークや噛み跡が、
身体の至る所につけられている。
横胸のこれとか、撃たれた後みたいになってるし....。
＿＿＿＿どうしたらあの男から逃げられるんだろう。
『......ﾊｧ』
考える思考を放棄して、湯船に浸かる。
"気持ちよさそうだね、Aさん"
"ねぇ、別れるだなんて言わないで"
"Aさん、愛してる。"
拒めない自分がとても嫌いだ。
乙骨もきっとそれを分かってて、
私に膨大な愛を注ぎ込んでくるんだろう。
タチが悪いのは前から知ってるけど、
乙骨に言えないくらいには今の私も十分、タチが悪い。
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ももちゃ - いやぁ、いい小説やぁ､､、 (2022年12月18日 19時) (
レス) @page6 id: 8be011992d (このIDを非表示/違反報告)
れたす(プロフ) - 今作も最高に最高な作品でした〜！！！！！ありがとうございます、、、、 (2022年7月25日 15時) (レス) id: 2b6b2b0610 (このIDを非表示/違反報告)
春風いちご - ああもう最高、早く小石さんの宗教作りません？ (2022年7月4日 20時) (レス) id: d57e220c95 (このIDを非表示/違反報告)
chimuko(プロフ) - ほんと毎回天才すぎませんか、私もう小石様の書く乙骨しか見れません大好きです……これからも更新頑張ってくださいいいい応援しております(；；) (2022年7月3日 15時) (レス) id: 0efb2643b6 (このIDを非表示/違反報告)
げろ(プロフ) - うわ最高すぎます。これからも更新頑張ってください！！ (2022年7月2日 14時) (レス) id: b9f8def78a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小石
| 作成日時：2022年6月26日 3時
