冷却 ページ12
本当に....なんなんだ。
熱くなった顔をペットボトルの水で冷やす。
____ 足音がする。
誰かくる。
横になったまま、開きっぱなしのジャージの前を
急いでとじた。
?「入るぞ?
お、Aか。ぶっ倒れたって聞いたぞ。」
『....家入さん。すみません、ベッドお借りして』
家入さんが、カーテンを少し開けて入ってくる。
家「いや...っつーかなんだその格好。脱げ。暑苦しい」
いや....
『だ....めなんです』
家「何言ってんだ、この暑さだぞ。脱げ。」
『あ.....あとが....』
家「アト?何言ってんだ」
そう言って片手を白衣のポケットに突っ込んだまま、
もう片方の手でジャージのチャックを下げた。
......なんでみんな言うこと聞いてくれないんだろう。
家「あ。悪いな、"跡"ってそういう事か。
______ まさかとは思うが、五条か?」
『いやいやいやいやいや、そんなわけ』
家「....なら乙骨あたりか?」
........何でこんなに鋭いんだこの人。
『......っ..い...や』
家「...フッ Aお前わかりやすいな。
そうか、付き合ってたんだな、お前たち」
『いや、昨日別れました』
家「.......なんか悪いな、いろいろと」
『いえ.....』
はっきり言って、家入さんは何も悪くない。
家「にしても__ この首の、酷いな。」
家入さんは相変わらず両手をポケットに入れたまま、
顔だけ近づけてくる。
家「一応、内出血だからな。これ。」
『........ハイ』
..キャミソールの下にもっと酷いのがあるんだけど。
家「まぁ、今は私しかいないし、前開けとけ。
枕も、氷のに変える。」
『ありがとうございます...』
家入さんが氷枕を持ってきてくれて
またカーテンが閉まって、一人になる。
家入さんとの会話でまた先程の乙骨を
鮮明に思い出してしまって、
氷枕にぎゅうっと頬を押し付ける。
カーテンの外でパソコンを打つ音だけが
しばらく聞こえていた。
1240人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ももちゃ - いやぁ、いい小説やぁ、、、 (2022年12月18日 19時) (レス) @page6 id: 8be011992d (このIDを非表示/違反報告)
れたす(プロフ) - 今作も最高に最高な作品でした〜!!!!!ありがとうございます、、、、 (2022年7月25日 15時) (レス) id: 2b6b2b0610 (このIDを非表示/違反報告)
春風いちご - ああもう最高、早く小石さんの宗教作りません? (2022年7月4日 20時) (レス) id: d57e220c95 (このIDを非表示/違反報告)
chimuko(プロフ) - ほんと毎回天才すぎませんか、私もう小石様の書く乙骨しか見れません大好きです……これからも更新頑張ってくださいいいい応援しております(;;) (2022年7月3日 15時) (レス) id: 0efb2643b6 (このIDを非表示/違反報告)
げろ(プロフ) - うわ最高すぎます。これからも更新頑張ってください!! (2022年7月2日 14時) (レス) id: b9f8def78a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:小石 | 作成日時:2022年6月26日 3時