《紳士なんかじゃない》 2 ページ17
「くぅん」
足元にハロが寄って来て、空腹を訴えている。
そうだ、まずちゃんと服を着て…。
あれ、零さんって…今日の朝には帰るって言ってなかったっけ…？
昨日まで大きな事件を抱えていて、それが解決したから朝には帰れるって…昨日…連絡、が…。
『っ！』
近くにあったシャツを鷲づかみにして体に羽織る。
こんな姿、見られたらなんて言われるか分からない…！
ただでさえ、実験のモルモットになっているなんて説明したら怒られるに決まっているのに！
『あ、ああ、ご飯だよね！分かった分かった！』
シャツを適当に羽織ったまま、キッチンにある棚からハロのエサと皿を取り出し、ザラザラとご飯を準備していると…。
『！』
近くに彼の気配を感じた。
まずい、帰ってきた…！
ドンッとハロの前にご飯を置いて、すぐに寝室に駆け込み、ベッドに潜り込んだとき、鍵の回る音が聞こえた。
「ただいま」
疲れきった声が玄関から聞こえてきた。
本当なら、出迎えてその疲れを癒してあげたいところだけど…。
「…？寝てるのか？」
寝室に顔を覗かせた零さん。
毛布から顔だけを覗かせた俺と目が合う。
『お、おかえり。ちょっと風邪っぽくて』
「風邪？熱は？」
すぐに心配して近づいてくる零さん。
「……なんか、痩せたか？」
俺の顔に触れ、首を傾げる。
ちょっとした変化もすぐに見抜く観察眼…さすが……――って、感心している場合じゃなくて！
『そ、そうかな…。今日はちょっとだるくて起き上がれそうにないから…』
「病院連れて行くか？」
『い、いや、そこまでじゃ…、あっ、零さんも疲れてるし寝るよね？シャワー浴びてきたら？』
零さんがシャワーを浴びている間に、俺がリビングのソファに移動しよう。
と、脳内で計画を立てていると――。
バサッと…なんの前触れもなく毛布が捲られた。
一瞬、時間が止まる。
驚いたような零さんの瞳と目が合った瞬間、自分でもギネス記録なんじゃないかと思うくらいのスピードで、奪われた毛布を取り返し、体を隠した。
「………え」
だが、もう時すでに遅し。
・
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096 - EATMEさん» コメントとリクエストありがとうございます！承りました！更新まで少々お待ちください！頑張りますので、これからもよろしくお願いします！ (2019年11月23日 15時) (
レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
EATME(プロフ) - リクエストお願いしたいのですが、逆トリップ(？)の回を見て思ったもので、赤井さん、降谷さん、コナンくんが黒瀬さんと涼さんの徹夜続きでテンションがおかしい事になってる職場に来てしまった的なのを見たいなと思ってます。無理のないようにこれからも頑張って下さい (2019年11月23日 13時) (レス) id: 01c293bda8 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 裕さん» こちらこそ、リクエストありがとうございました！書いていて楽しいお題でした！二人の子供だと、零さんの遺伝子の方が強そうですね（笑） (2019年11月22日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 花蛸花さん» こんにちは！コメントとお気遣いありがとうございます！リクエスト承りました！少々お待ちください。これからも更新頑張りますので、よろしくお願いします！ (2019年11月22日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - わああ！ありがとうございます！ごちそうさまです！二人も可愛いし、哀ちゃんや梓さんも可愛いかったです！ 幼児化黒瀬さんが褐色のファンデーションをしたら、まさに降谷さんと黒瀬さんの子供に\(//∇//)\ (2019年11月22日 7時) (レス) id: 52067018fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2019年9月21日 16時
