IFストーリー《黒に堕ちる》 3 ページ15
全身黒尽くめの男が2人。
――…こいつら、どこかで見覚えがある…。
なんだっけ、どこで…。
「そこに転がってる男、躊躇いなく殺したな」
『…襲ってきたから殺しただけだ』
「ふん…、度胸のあるやつじゃねぇか」
「兄貴、どうするんですかぃ、こいつ」
「名前は」
『…え?』
「名前を聞いてんだ。言葉が通じねぇのか」
『…黒瀬……A』
とりあえず、偽名を。
「そうか。ついてこい」
煙草を咥えた長身の男は、長い銀髪を靡かせて、俺に背を向けた。
「あ、兄貴!?どういうつもりですかぃ!?」
俺以上に動揺しているのは、サングラスをつけたがたいのいい男だった。
「場所をくれてやるっつってんだ。なかなかいい目をしてやがる」
不敵な笑みを浮かべる銀髪の男。
『……あんたらについていけば、この国をぶっ壊せる…?』
「…それはてめぇ次第だ」
どうしてまだ生きているのか。
これが夢なのか、現実なのか…。
まだ分からないことはたくさんあるけど…、動かないと始まらない。
俺を殺したこの国への…“復讐”だ。
『…行く。俺を連れて行って。…えっと?』
「…ジンだ。俺はてめぇを世話するつもりはねぇ。てめぇの選定は、あいつらに任せる。ウォッカ、向こうに着いたら、案内してやれ。あのきなくせぇ3人にな」
「わ、分かりやした…」
それだけいって、先に行ってしまうジンという男。
ウォッカと呼ばれた男は警戒心を向けたまま俺を見た。
「ほら、さっさ来い。兄貴に気に入られるなんて、運がいいな」
今生きるためにも、これからの復讐のためにも…こいつらについていった方が得策だ。
間違いなくこいつらは、何人もの人を殺している。
前までなら、俺の中の正義がやつらに刃を向けていただろう。
でも、今はもう違う。
俺も“そちら側”に堕ちてやる。
黒の世界へ、俺は一歩踏み出した。
end
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096 - EATMEさん» コメントとリクエストありがとうございます!承りました!更新まで少々お待ちください!頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2019年11月23日 15時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
EATME(プロフ) - リクエストお願いしたいのですが、逆トリップ(?)の回を見て思ったもので、赤井さん、降谷さん、コナンくんが黒瀬さんと涼さんの徹夜続きでテンションがおかしい事になってる職場に来てしまった的なのを見たいなと思ってます。無理のないようにこれからも頑張って下さい (2019年11月23日 13時) (レス) id: 01c293bda8 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 裕さん» こちらこそ、リクエストありがとうございました!書いていて楽しいお題でした!二人の子供だと、零さんの遺伝子の方が強そうですね(笑) (2019年11月22日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 花蛸花さん» こんにちは!コメントとお気遣いありがとうございます!リクエスト承りました!少々お待ちください。これからも更新頑張りますので、よろしくお願いします! (2019年11月22日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - わああ!ありがとうございます!ごちそうさまです!二人も可愛いし、哀ちゃんや梓さんも可愛いかったです! 幼児化黒瀬さんが褐色のファンデーションをしたら、まさに降谷さんと黒瀬さんの子供に\(//∇//)\ (2019年11月22日 7時) (レス) id: 52067018fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2019年9月21日 16時