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『ハァ…ハァ…っ……zzz』


XU「………」


母「ミンソク…?後は母さんが見ておくから、あなたは帰りなさい。明日も早いんでしょ?」


XU「うん…」


母「………大丈夫よ。ただの風邪だから。」


XU「風邪なんて、滅多に引かないのに…こんなしんどそうなの初めて見た…」


母「最後に風邪引いたのはいつだったかしら…この子は一日寝たらケロッと良くなるから、本当に大丈夫よ。あなたの方が風邪引いたら長引くんだから、移らない内に帰りなさい。心配いらないから。」


XU「うん…」


母「……今日の公演良かったわよ!二人が共演する舞台が見れるなんて、母さん嬉しかった!お父さんも、仕事で行けない事残念がってたのよ?Aに言われてビデオにも撮ったから、おばあちゃんにも今度見せてあげるわね。」


XU「うん…」


母「………そんなに可愛い?」


XU「うん……え?何が?」


母「ハァ……昔からシスコンブラコンではあったけど、あなたもここまでになるなんて…お兄ちゃんまでAみたいに、拾われた子が良かったなんて言い出さないでよね?」


XU「何言ってんの。そんな事言うわけないだろ。」


母「だといいけど。ほら、帰りなさい。起きたら連絡するから。」


XU「うん……でも、起きて俺がいなかったら泣いちゃうよ…?」


母「この子の事いくつだと思ってるのよ…そりゃあうるさくわめくだろうけど、大丈夫よ。ミンソク、この子はね、無駄な涙は流さない器用で卑劣な子なのよ。あなたは騙されているの。目を覚ましなさい。」


XU「実の娘に卑劣って…」


母「娘ながら恐ろしいわ。」


『っ、…ゴホッゴホッ!…ン〜、…おに…ちゃ…っ』


XU「A…?」


母「起きたの?ちょうど良かった。服着替えるわよ。ほら、お兄ちゃん部屋から出て。帰りなさい。」


XU「うん…」


『だめ…っ、かえっちゃ、だめ…っ!ゴホッゴホッ!おにぃちゃ〜…っ』


XU「っ、…」


母「はいはい。お兄ちゃんは明日もお仕事ですよ〜。風邪うつると大変ですよ〜。だから帰りますよ〜。汗いっぱいかいてるわね…良かった、これならすぐ治るわ。体も拭いてあげるわね。お湯とタオル用意するから、もう少し待ってて。ほら、お兄ちゃん!行くわよ!」


『やぁ〜っ!お兄ちゃんっ、いかないでっ!ゴホッゴホッ!』


XU「………A」

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作者名:ATMs | 作成日時:2017年3月13日 5時

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