No.127 ページ28
オレンジ色の空が時間が経つにつれ、暗い黒へと変わっていく。べったりと塗り付けたペンキのような重みのある黒い空には、トッピングのように星がちらばっていた。
先刻から医療部隊の忙しない声や足音が止まない。当たり前だ。一般市民があんな爆弾やミサイルを無傷で耐え抜くなんてこと早々出来ないだろう。
自分も何か出来るなら手伝いたいのだけど、手伝った所で足でまといになるだけだ。
冷えて動かない頭の中で、ぼんやりとそんな事を考える。
剣士は皆の元からひとり離れ、冷たく硬い瓦礫の上に寝転がった。
コンクリートの冷たさが丁度いい。
「…あ」
空を見上げて、剣士は目を見開く。
そこには、満天の星空があった。星は六等星まであるが、殆どは街の光や車のライトで見えなくなるという。
街の光など微塵もない今の世界なら、見えなくなってしまっていた星も見ることができる。剣士は今まで見えなかった六等星達に、何処か親近感を覚えた。
街の光に、大人の作った光に、星は掻き消されているんだ。それは、いつかひとりでプラネタリウムを見に行った時、思った事だった。
その時は、何故か涙が溢れて止まらなかった。
…今もそうだった。
その光がなくなって、空はあんなにも綺麗なのに、少し下を見れば瓦礫の積み上がる山ばかりだった。
でも逆に、こんな掃き溜めの中でも、少し上を見上げれば、美しい星が輝いている。それは、今の皆そのものだった。
空を埋め尽くさんばかりの星達は、動かず今の世界を静かに見守っている。
汚れを洗い流すように、いらないものを洗いざらい吐き出すように、赤い瞳からは涙がボロボロと零れる。
心の何処かで望んでいた。ずっと、なにも変わらない日常。悪い大人がいて、子供がいて、助けて、仲間がいて、笑って。
『取り返しのつかないことをした』なんて、ドラマの犯人が言ったりするけど、取り返しがつかないなんて事ない。
でも、本当に自分のした事は取り返しようがなかった。
「……ッ、う………………、……く、っ」
辺りに誰かの泣き声が響く。その声は、紛れもなく剣士のものだった。
剣士は足に顔を埋め、冷めた体を暖めるように手を回した。寒くないのに、凍える程寒かった。
暖かいアジトの光も、暖かい皆の心も、今は見えなかった。の声が聞こえるのに、何処か遠いような気がした。
誰かがこっちに来る足音が聞こえた。
…あぁ、こんな時に限って
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花梨(プロフ) - 皆さまお疲れ様でした〜 (2018年9月14日 22時) (
レス) id: e3aad0174a (このIDを非表示/違反報告)
透明少女(プロフ) - お疲れ様でした！あまり参加出来ずにいて申し訳ありませんでした…！本当にありがとうございました！！ (2018年9月14日 21時) (レス) id: 6dddb2cb16 (このIDを非表示/違反報告)
睦都(プロフ) - 初めからずっと見てました！主催者様、参加者様の皆様お疲れ様でした！剣士君たちとても好きです(*^^*)ほんとうにお疲れ様でした (2018年9月14日 19時) (レス) id: 3a040f6594 (このIDを非表示/違反報告)
羊素。(プロフ) - 遂に完結ですか…少し寂しい気もしますが、主催者様、及び参加者の皆様、お疲れさまでした。 (2018年9月14日 5時) (レス) id: dc73ea1538 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - お疲れ様でした！ (2018年9月13日 18時) (レス) id: c46d432f11 (このIDを非表示/違反報告)
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