No.44 ページ45
濃厚なヴィオラの音がラビッシュのアジトに響き渡ったのならば、それは、副首領の彼女が奏でた音。
プロ顔負けの腕前で一曲弾くと、手元にあった資料とパソコンに手を伸ばす。
資料を一瞬のうちにして横目で確認すると、パソコンの情報に、何やら付け足して行く。
「標的会社の今日の予定は……比較的に警備の目が少ないのは23時から0時30分。ならルート3で……。」
パソコンの画面には、どこから持ってきたんだと聞きたくなるような機密情報がぎっしりと並んでいる。
それもそのはず。このパソコン、彼女が家出前に使っていたもの。
会社のお陰で、ほとんどの情報を確認することができる。
確認を終えたのか、パソコンを閉じてタブレットを取り出し、部屋を後にする。
「副首領、準備は出来ましたか？」
「えぇ、時雨さん。お迎えありがとうございます。行きましょう。」
「はい。」
移動先には、もう全員が揃っていた。
その中で、にっこりと笑っている真人の顔に、少し申し訳なさそうな色が含まれているのに気がつき、ふんわりと微笑み返す。
「朝会、始めましょうか。」
たったのこの一言なのに、空気が引き締まるのは、彼女が出た家柄にあるのかなんなのか。
「今日は晴れの予定です。問題点はありません？」
「うん、ヘーき。」
「俺も問題ない。」
「安心しました。では、作戦なのですが……。」
そう言って、タブレットの画像を開く。
「確率はほとんど無かったのですが、ルート3に変更したいと思います。」
「え、なんで地上も通るの？」
これです。と、麗華が差し出した画像を見て、半分ほどの隊員が気がついたらしい。
警備が薄い時間帯、それは地上の警備だけ。地下の通路は変わらない。
麗華の提案した作戦としては、片方の部隊が地上襲撃をする。
しかし、これは囮と同じ。
地上の警備に集中しすぎて、地下の警備が必要以上に薄くなる。
そこを狙って、もう一つの部隊が地下奇襲をかける。
誰もが、こんな情報どこで入手したんだと言いたげだったが、声にする者はいない。
「これで、よろしくて？」
全会一致で決定したのを確認して、麗華は久々に不敵な笑みを浮かべる。
「それでは、抜かりなく。」
普段とは少しばかり違う副首領に、誰もが不思議な感覚を覚えたときに朝会が終わった。
でも、その不思議な笑みの真実を知ることが出来る人はいない。
何故って？
それは＿＿＿＿＿＿＿。
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おバカな傀夢(プロフ) - 皆さん、上手くて凄く尊敬します！！え、もう。好きになっても良いですよね。 (2018年6月26日 21時) (
レス) id: 5ff30031ff (このIDを非表示/違反報告)
十二月三十一日(プロフ) - え、ウチの子がとても良い感じのクズ感。そして、ミルクさんとロストアイズさんがクールビューティ過ぎて好きです。 (2018年6月26日 21時) (レス) id: 70aae954fa (このIDを非表示/違反報告)
ドットコム(プロフ) - 自然悦岫さん» 見てみます！ (2018年6月26日 6時) (レス) id: e6a479853a (このIDを非表示/違反報告)
自然悦岫(プロフ) - ドットコムさん» ありがとうございます。モデルにした谷川俊太郎さん作詞の合唱曲、「サーカス�機‘参宗縮粥廚鮴�非YouTubeで聞いてみてください。 (2018年6月25日 22時) (レス) id: 18ee1d3faa (このIDを非表示/違反報告)
ドットコム(プロフ) - ロストアイズさんカッコよ！！！！！！！ (2018年6月25日 22時) (レス) id: e6a479853a (このIDを非表示/違反報告)
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