エンデヴァーガチ勢な女の子の話【轟焦凍】 (ページ46)

今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:422,054 hit

45 九州で敵と遭遇ページ46

45

次の日。

私はホークスさんに頼まれ、九州にやってきた。

(いや～ごめん、学校に渡さないといけなかった書類すっかり忘れててさ！あと、エンデヴァーさんの20年前の新人時代の動画、手に入れたからさ、ついでに取りにおいでよ！)

ホークスさんに、そう言われたことを思い出す。期日が明日までの書類を、昨日まで忘れていたらしい。

で、忙しいから取りに来いと、エンデヴァーグッズで私を釣ったのだ。

ホークスさん、たまに抜けてるよなぁ……。

今は午後2時。

日曜日だから、街を歩く人が多い。

事務所までの道を歩いていた時だった。

ドオォォォォォォンッ！！

近くで爆発音がした。

「キャァァァァァッ！！！」

辺りの人々がパニックになる。

音が聞こえた方を見上げると、

『えっ、エンデヴァー！！？あれはっ、脳無……？』

ビルの上階で灼熱の炎が上がり、私の大好きなヒーローの姿が見えた。

パニックを起こす人々の流れに逆らって、彼がいる方に急いで向かう。

ひたすらに走ると、ビルから避難したであろう人々が、浮いていることに気づいた。

『あれはっ……ホークスさんっ！！』

ホークスさんの赤い羽根が、空中に舞っていた。

ホークスさん本人には、私の声は届かない。

思考をかけ巡らせていると、視界が突然眩しくなった。

顔を咄嗟に顰めてしまう。

『うっ、エンデヴァーのプロミネンスバーンだ……あっ！』

エンデヴァーが、敵からの一撃で、

ビルに強く打ち付けられるのが、鮮明に見えた。

・