エンデヴァーガチ勢な女の子の話【轟焦凍】 (ページ35)

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『うんっ……！それがいいと思う。エンデヴァーファンとして…轟くんの友達として！2人のこと、ずっと応援してる！』

「友達か……。お前は俺の事、エンデヴァーの息子としてじゃなく、友達として、考えてくれるんだな。」

『当たり前じゃん！上手く言えないけど、轟くんは轟くんなんだし…。』

「……体育祭の時、温水に親父に似てないって言われて、少し嬉しかったんだ。だけど、エンデヴァーの方がかっこいいって言われて、すげぇムカついた。」

急に痛い所を突かれる。

『ま、まぁそれは、事実じゃん……？』

「今でも、お前がエンデヴァーエンデヴァーって、騒いでるのは気に食わねぇ。」

うっ、まだ言うか。

『それは、本当にごめん。轟くんエンデヴァーのこと嫌いなのに、あんなに話されて、嫌だったよね…。』

謝罪の意を込めて、頭を軽く下げる。

「そういう訳じゃねぇ。俺は、お前が親父しか見てねぇのが嫌だった。」

えっ。

『……どういうこと？』

顔を上げ、彼の瞳と自分の目が、はっきりと合う。

少しだけ、時が止まった気がした。

「俺が、親父のことを越えられたら。エンデヴァーじゃなくて、俺のことだけを、お前には見て欲しい。」

彼の言葉をなんとか噛み砕いて、足りない頭で理解しようとする。顔が、熱くなるのが分かった。

「まだ伝えられねぇけど、俺が成長出来たら、お前に言いたいことがある。それまで待ってろ。」

『……分かった！待ってるよ。私ももっと強くなって、エンデヴァーだけじゃなくて、日本のみんなを守れる、本当のヒーローになるから！覚悟しててね！』

「お前には負けねぇ、俺の方が強い。」

『相変わらず煽ってくるようで……！』

その日は久しぶりに話をしながら、一緒に学校まで帰った。

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