47.迷子の時間 ページ47
『はぁぁ…』
盛大なため息。
そのため息の発生源は私だ。
上を見上げば真っ暗闇。
雲がかっていて星も見えない。
周りを見れば見慣れない寂れた商店街。
はい、赤羽A迷子です。
『どうしよ…』
時間は3時間前に遡る。
参考書を買って帰ろうと思った矢先、私は質の悪い不良にカツアゲされかけそうになって逆に不良をカツアゲした。
まぁ、あれだけカルマと長い時間過ごしてたらね喧嘩も出来るようになるよね、うん。
まぁ、さすがにカルマ程は強くないけど。
そのカツアゲしたお金で美味しいものを食べ歩いてたらいつの間にか知らない商店街まで来てて、Googleマップを開こうとスマホを取り出せば電池切れ。
タクシーを呼ぼうにも食べ歩いたせいでタクシーに乗れる程のお金もない。
そして今に至る。
『マジでどうしよう…』
商店街の人達にここがどこなのか聞いてみれば聞き覚えのない街の名前。
どうやら私は迷い込んだらしい。
それ程寂れた街だそうで、東京でもかなり田舎の方であまり若者ももう残ってないらしい。
何がどうしてこんな所で迷子になっちゃったかな〜！
『もう、野宿するしか…』
公衆電話を使ってカルマに迎えに来てもらうことも考えたが、もし今頃愛美ちゃんといい感じになってたらどうしよう…今電話とかしたらムードぶち壊しだよね…！？と嫌な妄想しか膨らまない。
『はぁ…情けないなぁ、私』
ついに抑えきれなくなって涙がぽろぽろと溢れ出す。
『も、ホント最悪…』
迷子になるわ、カルマが愛美ちゃんのこと好きなの発覚するわ、足も疲れたし、お金も使っちゃったし
『ひっく、ぐす…』
とうとう立っているのも辛くなってしゃがみこむ。
愛美ちゃんもカルマのことも大好きなのに、どうしても2人の幸せを望めない。
愛美ちゃんは大切な私の友達で、カルマは私の大切な家族。
2人の恋を応援するのが、普通で常識的なこと。
『分かってる…わかってるけど…』
私の方が愛美ちゃんよりも先にカルマのこと好きになったのに、私の方がカルマのこと好きなのに、"私からカルマを盗らないで"なんて思ってしまう私がいる。
『も、いや……』
こんな醜い私も、私以外の女の子に慈愛の目を向けるカルマも。
頭の中がもうパンクしそうで何も考えたくないのに気付いたらカルマと愛美ちゃんのことばかり考えてしまう。
今頃2人で何してるのかな、
お喋りしてるのかな、
告白とかしたのかな
手、繋いだのかな、
キス、したの、かな…
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雪飴(プロフ) - りつ@鉛筆さん» ありがとうございますぅぅ！！！！！更新しないと…とは思ってるんですが、最近出来てなかったので今日こそは更新します！！更新分も読んでいただけると嬉しいです！！でも、いつも更新が夜中になっちゃうので結局今日というより、明日になっちゃうんですけど……(^^; (2020年3月31日 12時) (
レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
りつ@鉛筆(プロフ) - これ…好きやわ（確信） (2020年3月31日 11時) (レス) id: 026de477cb (このIDを非表示/違反報告)
雪飴(プロフ) - コメントありがとうございます！！頑張ります！！ (2020年3月22日 20時) (レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
無花果(アル,スト,刀剣,第五,ヒプ好き,��)(プロフ) - とてもストーリーがタイプで好きです！！頑張ってくださいね！ (2020年3月22日 20時) (レス) id: 0e478908d2 (このIDを非表示/違反報告)
雪飴(プロフ) - いつでもコメント受け付けてます！コメントくれると嬉しいな（はーと） (2020年3月22日 6時) (レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪飴 | 作成日時：2020年2月29日 17時
