享年28歳未婚ハイスペック社会人（女）の生まれ変わった先が名探偵コナンの世界だったので前世からの親友ととりあえずがんばる［1］

40.一般人なので拳銃はちゃんと怖い。 ページ40

諸伏「何！？」


赤井「俺はFBIから潜入している赤井秀一…お前と同じ奴らに噛み付こうとしている犬だ。」

A・一乃「「え"」

いつの間にやら原作の流れに軌道修正されている。どおりで聞き覚えがあるセリフだと思ったけど。


一乃「え、あれ？私達これ聞いていいヤツだっけ…？」

聞こえるかどうかの声量でそんなことを呟くイチの困惑の通り、しがない女子中学生が到底聞いてはいけない内容に、元々知っていたとはいえ私も動揺を隠せない。

原作ではすぐに「ああ」と納得して銃をおろしかけた諸伏さんも、FBIがこんな状況で正体を明かすはずはないのでは？と警戒してる様子を見せる。

そんな彼の姿を見てハッと意識を戻す。
待て、このセリフが来たということはもうすぐにでも安室さんが階段を登ってくる。今は動揺など二の次だ。安室さんが来るまでに銃を手放させなければ！

A「あ！！！」

大きな声をあげて空を指差す。

3人が私の指先の方向へ視線を送る。勿論そこには何も無い。
この場から全員の意識が逸れた瞬間に諸伏さんに向かって突進して彼が持っていた銃を奪い取り放り投げた。

諸伏「って…。」

A「痛ったぁ…。」

突進した衝撃で諸伏さんと一緒に倒れ込んだが、銃は手の届かないところへ…というか赤井さんのすぐ足元に転がっている。
思いつきの力技だったが、窮地は免れることができそうでホッとする。

驚いていた残り2人も、転がった銃を見て私のしたかったことを理解してくれたよう。


諸伏「おい、危ないだろ！！銃を持ってたんだぞ！？」

A「だからよ！！！目の前で死のうとしてる人間そのまま放置してると思うの？！」

諸伏「だからって…！」

死なないでほしいと願うあまりに、思わず怒鳴ってしまい、口を抑えて「ごめんなさい」と謝る。

ただ、こちとら貴方を生かしたくて必死なのだ。許して。


一乃「ま、まあまあ、2人とも落ち着いて…。」

イチが仲裁に入ろうと声を上げた時、カンカンと階段から音が聞こえてきた。

諸伏「やべえ、組織の奴か…？！」

どうしようと焦る諸伏さんがこの状態でも変な気を起こさないようにと身体を抑える。


階段を上がる音が止むと同時に金色の髪の彼が駆け込んできて、屋上を見渡す。

落ちた銃を拾おうとするライ、棒立ちの少女A(イチ)が1人。
親友のヒロはどこぞの少女B(私)に押し倒されている。

そんな飲み込み難(がた)い状況に安室さんはポカンと口を開けて「…は？」と溢した。

41.もしやこの場の顔面偏差値カンストなのでは？→←39. イケメンの笑顔、プライスレス。

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