【マギ】ルフとの絆。─第3弾─ (ページ2)

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102話ページ2

「──そう。私こそが全ての世界を守る『ルフと絆を築く者(ラービタ)』！！！」

ババンッ、と効果音がつく勢いで仁王立ちして自分の正体をバラす。

シンドバッドは驚いたように目を大きく見開いてから、何か喋ろうと口を開く────が。

「A、まさか俺を差し置いてこんなどんくさい奴と組む気じゃないだろうなぁ！？」

ジュダルがそう言って私に詰め寄り、シンドバッドの言葉は遮られた。

「へ？一緒に旅ならするつもりだけど」

「この俺の誘いは断ったくせに！？」
「あー……」

そういえば記憶が戻ってから、ジュダルに「俺と一緒に世界征服しようぜ」とか言って誘われたことを思い出す。
でも普通に面倒だったし、適当に断ったんだったっけ。

ジュダルはチッと小さく舌打ちをして、アラジンの方へ向いた。

「おいチビ、お前が本当に『マギ』なら、王候補を連れてんだろ？お前の王候補を出せよ！」

「………」
アラジンは答えようとしなかった。

「なんだよだんまりかよ……いいよ～じゃ自分で、探すから」

ジュダルはそう言って目を瞑り、また目を開いて辺りを見る。
フッと余裕そうな顔を一瞬見せた。

「みいーつけー……たっ！」
アリババを指差したジュダル。

「あれ？なんだ俺、お前のこと知ってるぞ？お前、アレだろ……昼間、アブマドの豚にいじめられてた奴だろ！」

アブマド……ってこの国の王だよね、確か。
昼間ってことは王宮でジュダルと会ってたんだね。

「あん時のお前みっともなかったよなー！
なんか必死こいてわめいてたけど、しまいにゃウジ虫よばわりされて泣いてたよなー！！」

ケラケラと口を抑えて笑うジュダル。

「ほんっとお前って……情けないやつ──」

「──情けなくなんかない！！！」

叫んだのは、アラジンだった。

「………あ？」

「アリババくんは情けなくなんかない！僕は知っている！
アリババくんは自分が認められないかもって最初から知ってたよ。
でも皆のために、今まで誰もできなかったことをやりに行ったんだ」