27話 ページ27
霧が晴れ、辺りの景色が鮮明に見えるようになってきたところで、私は目の前にある光景を見て息を飲む。
この光景はまるで……。
「古代都市？」
私が疑問符を浮かべ、頭に浮かんだ四文字の言葉を呟いた。
「よし、あの一番目立つ塔から行ってみようぜ！」
アリババはここから宝を探すつもりらしく、真ん中にある一番大きい塔を指差しながら興奮ぎみに早足で歩き出した。
アラジンと私もその後をついていく。
「この都市、誰も住んでないみたいだね〜」
人気の全くない建物を見て、私はなんだか心細い気持ちになった。
昔はもっと賑やかだったんだろうなあ。
頭にこの都市の賑やかな光景が安易に想像できた。
あれ、私想像力豊かすぎない？
「そうだアラジン、笛のことなら心配するなよ。あの領主め、てめえで盗んだくせに俺のせいにしやがって。必ず取り返してやる！」
「笛取られたの？」
アリババの言葉に私は驚いて聞いた。
アリババは少し目を伏せ、これまでの話をする。
「ああ……Aが寝ている間に領主とドレイ二人がきて、アラジンを連れ去って行こうとしたんだ。色々あって俺も領主と一緒に『宝物庫』を探すことになってさ……。Aを人質にとられる訳にもいかねえから、置いていくことにしたんだ」
そっか、やっぱり領主が来たんだ。
やっぱりあんなところで寝てるんじゃなかったなあ、起きてたら色々変わっていただろうし……。
眉を下げて反省していると、アリババは何か勘違いをしたように焦っていた。
「アラジンが起きて、領主から逃げたらちゃんとAを迎えに行こうとしてたんだ、自分達だけで宝を探すつもりは無かった。だって──」
徐々にその焦りはなくなり、アリババは一呼吸おいて私に笑顔を向ける。
「──俺たち仲間だからなっ！」
つられて私も笑った。
(で、なんでAは俺たちのいる場所まで来れたんだ？)
(それがよく分かんないんだよねえ)
(分かんないってお前な……)
(私の話はさ、この迷宮出てからゆっくり話そうよ。
あ、ついでにアラジンは話も聞きたいなあ)
(僕の話かい？いいよ、皆で話そうよ！)
(んじゃーそれで決まりっ、あ、塔についたよー)
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seravb1128(プロフ) - 初めまして！マギは漫画、アニメどちらとも大好きで見ています！小説もとっても面白かったです！ (2016年11月22日 12時) (
レス) id: 311793e34a (このIDを非表示/違反報告)
タカの鳥(プロフ) - 中学生なのに暇人さん» よ.宜しくお願いします!!!!!!!!!!!!! (2015年5月9日 22時) (レス) id: 246847fbfb (このIDを非表示/違反報告)
中学生なのに暇人(プロフ) - タカの鳥さん» そう言ってもらえて嬉しいです！分かりました、読ませていただきます！ (2015年5月9日 22時) (レス) id: 67102bbaea (このIDを非表示/違反報告)
タカの鳥(プロフ) - マギ凄く好きなので毎回楽しく読ませて貰ってます！私初めて小説を書いたんですが読んでいただけませんか？ (2015年2月27日 18時) (レス) id: 246847fbfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中学生なのに暇人 | 作成日時：2014年2月1日 23時
