第518話 ページ29
「__さて!今週末はいよいよ乙女の祭典、バレンタインデーですね!そこで今日は特別コーナーとして今年おすすめの簡単レシピを__」
朝。朝食であるパンを頬張りながらニュースを流し見ていると、そんな声が耳に入ってきた。
.....そっか。もうすぐバレンタインデーか.....早いなぁ。
次々と紹介されるチョコレートを使ったお菓子達を見ながら、ぼーっとそんなことを考える。
一応この世界にもバレンタインデーという概念はある。この時期となると、やはりどの世界でも漂う雰囲気は色めくものだ。
.....そういえば今までまともにチョコ作ったことないな。
戦争が終わる今までの間、一応渡せる時は友チョコって事でナルトやサクラにも簡単なお菓子なんかを渡してはいたけれど、なんせ任務とかで忙しかったから毎年とまではいかなかった。
もちろん手作りなんて凝ったものではない。余裕がある時は近くの店で買ったものだったり、ない時はたまたまポッケに入ってた飴をそのままあげた時だってあった。
それくらい自分でもびっくりするほど、この世界でのバレンタインデーに私は無頓着だった。
.....バレンタインデーか。
前の世界にいた時はよく手作りして友達と交換したりしてたなー。
.....って、もう何年も前の話だけど。
.....懐かしいなぁ.....。
「.......」
ふとカレンダーを見る。2月12日...たしか今日の予定は1日中カカシさんの手伝いで、明日は空いてたはず。
.....残業が無さそうだったら、久しぶりに作ってみようかな。
何を思ったのか、今年のバレンタインデーは手作りに挑戦することにした私。しかし、そんなことを考えている間に家を出る時間になった私は、慌ててテレビを消して、火影室へと向かった。
「.....よし、今日はこんなもんかな.....」
「ですね」
机の上に綺麗に積み上げられた書類の山を見上げる。いやー今日も疲れた!
「...んじゃ、キリもいいし終わりにするか」
「はい!今日もお疲れ様です!」
「お疲れ。.....にしても悪いな、もうパソコンは使いこなせるってのに、しょっちゅう事務作業手伝ってもらっちゃって」
「いえいえ、人手は多い方がいいですから」
帰り支度をしながらそんな会話を交わす。
.....さて.....仕事も終わったことだし、明日の材料買いに行かないと。まだお店空いてるよね。
ちらっと火影室の窓から商店街の辺りを見てみると、そこにはまだ沢山の灯りがキラキラと灯っていた。
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千 - 続き嬉しいです!カカシ先生尊い…。 (2020年5月26日 8時) (レス) id: 1380412b8e (このIDを非表示/違反報告)
透羽-とわ-(プロフ) - ここまでイッキ読みしてしまいました〜!カカシ先生が尊い!!これからも更新頑張ってください!! (2020年5月24日 23時) (レス) id: 71f7d12171 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - BORUTOのコクリと夢主が付き合ってる設定の小説も書いて欲しいです (2020年5月24日 20時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 続編おめでとうございます!!続きがとても気になります!!!カカシ先生大好きなのでこのお話大好きです。更新頑張ってください (2020年5月24日 1時) (レス) id: 373120d77d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:色葉 | 作成日時:2020年5月24日 0時