第510話 ページ21
「＿＿＿それで...疲れてたせいか分からないんだけど、話してた二人見たら余計イライラしちゃって.....」
私はその時の様子をありのままサクラに話した。するとまたしても深いため息を吐いた。
「.....ねえA...最初に言っとくけど、私ふざけてなんかないからね」
「...うん...？」
サクラは一度そう前置きをすると、真剣な面持ちで静かに私にこう言った。
「好きなんでしょ？カカシ先生のこと」
今までとは違う、茶化せない雰囲気に私は何も言い返せなかった。
「アンタのそれは誰がどうみたって嫉妬じゃない......いい加減自分の気持ちに気づきなさいよ。どうして見て見ぬふりするの？」
「.....ごめん...違うの.....」
「？」
「...私.....ほんとにあの人の事が"好き"なのかどうかわかんないの.....」
「.....」
「私今までこんなことなかったから...あの人には数え切れないくらい感謝することがいっぱいあって.....それに前にも言ったでしょ？もしかするとこの気持ちは綺麗なものなんかじゃなくて...本当はろくでもない感情なんじゃないかって.....もしそうだとしたら私.....」
「.....A.....
アンタって本っっっ当にバカね！！」
「.........へ？」
どうしようも出来ない、自分の中のぐちゃぐちゃになった感情を何とかして言葉にする。
.....だと言うのに、彼女から帰ってきたのはそんな罵倒の言葉だった。
「...な.....なんでバカ...？」
「アンタがあんだけカカシ先生の事そんなに大事に思ってて、それがやましい気持ちな訳ないでしょ！？」
「！」
「アンタがカカシ先生に向ける笑顔だって声だって、一目見たら他の誰とも違うものだってことくらい、すぐに分かるわ！.....アンタをずっと傍で見てきた私が言うんだから...間違いないわよ」
「サクラ.....」
必死に私を説得するかのように叫ぶサクラ。
「.....A...アンタは私と違って.....ちゃんと傍で居てくれる人がいるんだから.....だからちゃんと、自分の気持ちと向き合ってあげて.....！」
「.....」
気がつけばサクラの眉間にはシワが寄っていた。それだけで彼女がどれだけ必死なのかと同時に.....サクラがサスケにどれだけの思いを募らせているのかが、痛いほど伝わった。
.....きっと長年にかけてサスケを愛し続けたサクラだからこそ、ここまで私に言い切れるのだろう。いつもの私ならこういうことを言われることはあまり気に食わないのだけれど、嫌な気なんて全くしなかった。
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千 - 続き嬉しいです！カカシ先生尊い…。 (2020年5月26日 8時) (
レス) id: 1380412b8e (このIDを非表示/違反報告)
透羽-とわ-(プロフ) - ここまでイッキ読みしてしまいました〜！カカシ先生が尊い！！これからも更新頑張ってください！！ (2020年5月24日 23時) (レス) id: 71f7d12171 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - BORUTOのコクリと夢主が付き合ってる設定の小説も書いて欲しいです (2020年5月24日 20時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 続編おめでとうございます！！続きがとても気になります！！！カカシ先生大好きなのでこのお話大好きです。更新頑張ってください (2020年5月24日 1時) (レス) id: 373120d77d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：色葉 | 作成日時：2020年5月24日 0時
