第504話 ページ15
「開けていいか?」
「はい!...あっじゃあ私も.....」
そう言って2人同時にプレゼントの中を確認する。できる限り丁寧に包装紙を解くと、中には可愛い、それでいて落ち着いた色のマフラーが入っていた。
「「マフラー.....!」」
...まさかお互い同じものをプレゼントするなんて。驚いてお互いの顔を見合わせる。
実は私のプレゼントの中身もマフラーだった。任務の時とかそうだけど、いつも薄っいの巻いてたから.....。
「まさか被るなんてな...」
「はい.....本当はお財布とかと悩んだんですけど...」
「.....フッ」
すると突然カカシさんが笑いだした。
そんな彼をしばらくポカンと眺めた後、なんだか私もつられてしまって思わず一緒に笑った。
「くくっ.....まさか...フツー被るか?.....フッ...」
「...っふふ.....ほんとですね...っ」
そうやってひとしきり笑った後、私はあることを思い立って再び口を開いた。
「...これ、今からつけていいですか?」
「いいけどタグどうするんだ?.....あ、クナイあるぞ」
「ロマンないなー...」
そう言いながら私のマフラーと、ついでに私があげたカカシさんのマフラーに付いていたタグをクナイで切り落としす。
そして自分のマフラーを、お互い自分の首に巻いた。
「おー...いいなこれ...」
「ぬくい...」
「お前顔埋まってるぞ」
「え、マフラーって普通顔うずめません?」
「うずめない」
「えー...」
「.....」
「.....」
「.....そろそろ帰るか」
「.....そうですね」
ぼちぼち家に帰ることにした私たち。またしても私の家まで送るなんて言ってくれるもんだから、家に帰るまでの間も時々くだらない話をしながら、ゆっくりと歩いて帰った。
...でも、楽しい時間はあっという間に過ぎる。気がつくと目の前は私の家だった。
.....もう着いちゃったのか.....早いなぁ。
「...じゃあな...お疲れ」
「お疲れ様です。今日はありがとうございました」
「ああ...じゃあまたな」
「はい。おやすみなさい」
「おやすみ」
軽く手を振ってその場を去るカカシさん。その姿を見て、ちょっぴり寂しく思ったのはきっとそれだけ今日が楽しかった証拠なのだろう。
「.......」
.....お財布は来年だな。
964人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
千 - 続き嬉しいです!カカシ先生尊い…。 (2020年5月26日 8時) (レス) id: 1380412b8e (このIDを非表示/違反報告)
透羽-とわ-(プロフ) - ここまでイッキ読みしてしまいました〜!カカシ先生が尊い!!これからも更新頑張ってください!! (2020年5月24日 23時) (レス) id: 71f7d12171 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - BORUTOのコクリと夢主が付き合ってる設定の小説も書いて欲しいです (2020年5月24日 20時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 続編おめでとうございます!!続きがとても気になります!!!カカシ先生大好きなのでこのお話大好きです。更新頑張ってください (2020年5月24日 1時) (レス) id: 373120d77d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:色葉 | 作成日時:2020年5月24日 0時