【NARUTO】共に生きる13【はたけカカシ】

第442話 ページ13

私の脳内で、"あの"シーンが再生される。


_____オビトとリンちゃんが、亡くなる場面を。


｢……もしかして……｣


……これはあくまで予想だ。あまりに都合の良くて、信じられそうになけれど、もしかしたらそうかもしれない…可能性のある予想。


自分で言っちゃあなんだが、きっとカカシさんは私のことを大切に思ってくれてるだろう。


あの日あの時、私に約束してくれた。


一緒に生きようって。


きっとカカシさんにとって私は、絶対に守らなけらばいけない存在。勿論それはナルトもサクラもそうなんだろうけど、多分私は……あまりにもおこがましい意見だが、みんなよりも少し、そのレベル？が違う気がする。


……そして今のこの状況。約束を果たせなかったその相手が……オビトが今、カカシさんの目の前にいる。


あの日オビトに…絶対に守り抜いてみせると、リンちゃんを、絶対に守り抜いてみせると誓ったカカシさん。


……でもカカシさんは、その約束を守れなかった。


そして今でもなお彼は、その罪に囚われている。


……もし……もしそうだとしたら……こんなの、図に乗るなって言われるかもしれないけれど……。


｢……｣


……もしかしてカカシさんは、今の私をかつてのリンちゃんと重ねてる……？


いや、重ねてるっていうか……もし仮にそうだとして、今私がオビトの目の前で傷つき、死んだとしよう。


そうすればカカシさんは、また"大切な人を守る"という約束を、守れなくなる。


しかもその約束をオビトの目の前で破ったりなんてしたら……。


……今度こそカカシさんは、ダメになってしまう……気がする。


……だからか？


だからカカシさんは、より一層この場で私を傷つけまいと必死なの？私が原因で、あの日のトラウマなんかも一緒に思い出してしまっているの？


……だとしたら…そんな……


｢……んな……｣


……そんなこと……しなくていいのに。


確かにカカシさんは辛い思いを沢山した。その上で自分を責めて、傷ついて、何度も何度も自分の心を傷つけてきた。


でもだからってみんながみんなカカシさんのせいなんかじゃない。カカシさんが罪の意識に囚われる必要なんて全くないのに！


カカシさん……カカシさんは何も悪くないんだよ。


あの日あの時、リンちゃんを守れなかったこと。その事を、そこまでして責めなくていいんだよ。


自分を……いじめなくてもいいんだよ。

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