第115話 サクラside ページ32
*
正直な所、私は今朝のあのカカシ先生とAのやり取りを見て、少し悔しいと思った。
そりゃ二人は付き合いが長いからしかたがないんだけど、でもだからって同じ年齢の女の子同士の私にだって相談してくれてもいいじゃない!でも、私達の関係はまだまだ浅い…それは十分承知していた。
そう思うとなんか、やけにむきになってしまって…今朝はついついあのようなことをAに言ってしまったのだ。まああの気持ちは嘘じゃないけど……
だから私はAのことをもっとよく知りたいし、Aにはもっと私を頼って欲しい……思えば今までだって、今日の再不斬との闘いのときも含めてAには色々と自然と頼ってばかりだった気がする。
…もしかして、カカシ先生もこんな気持ちだったのかな……
…そこまで考え込んでハッとなる。
って何こんなことでむきになってんのよ私ったら!でもこんな風に考えちゃってる時点で、Aとは違って私もまだまだ子供よね……
そんな風に心のなかで自分を自嘲しながらも歩いていると、いつの間にか皆のいる部屋へと到着していた。Aが部屋の扉をスッと開けると、そこには既に私達の布団が敷かれていた。
『お風呂上がったよー男子組もそろそろ…っておおおおお!!』
…かと思いきやいきなりそんな雄叫び声を上げたA。すると次の瞬間、目の前に数枚敷かれている広々とした敷布団に「とうっ」と思いっきりダイブした。
その先程の大人びた風貌とは打って変わったその姿に、ポカンと呆気に取られる私。
「…アンタなにやってんのよ…」
『えーだってこんなに沢山布団敷いてあるんだよ!?なんかお泊まりみたいじゃん!!うっひゃー!!テンション上がるー!!
ほらほらサクラ!それに二人も!はやくこっちきてみー!!』
そう言うなり布団の上をゴロゴロと転がり回るA。するとテンション任せにナルトとサスケくんも巻き込もうとして、二人の腕を無理矢理布団へと引っ張った。案の定、三人とも布団に倒れ込む。
…ってサスケくん!!?
「ゴルァアアアA!!サスケくんに何すんのよ!!」
『ギャーッ!!ごめんなさいそんなつもりじゃ!!』
「っ離せA!いきなり何しやがる!」
「…A、痛いってばよ……」
「…こらお前達、旅行じゃないんだからね?迷惑になるからあんまり騒ぐんじゃあないよ……」
…前言撤回。やっぱりAは、ナルトと同じただのクソガキだった。
413人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
色葉(プロフ) - 星月夜*ミルトニア[3DS]さん» 本当ですか!?ありがとうございます!!更新頑張ります♪ (2017年9月24日 0時) (レス) id: 53b50fa5d1 (このIDを非表示/違反報告)
星月夜*ミルトニア[3DS] - イラストのクオリティヤバイ………また見てみたいです!更新頑張ってください! (2017年9月23日 22時) (レス) id: 4d66220430 (このIDを非表示/違反報告)
色葉 - 輝夜さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!楽しんで頂けているようで何よりです♪頑張ります! (2017年9月21日 6時) (レス) id: 53b50fa5d1 (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - 面白くていつも更新ワクワクしながら待ってます!これからも頑張ってください!! (2017年9月20日 18時) (レス) id: 88c1b11d8c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:色葉 | 作成日時:2017年9月13日 6時