十 ページ10
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数日が経ったある日、
『 あ… 』
書き終えた便箋を封筒に入れようとしたけれど、
肝心な封筒を切らしてしまったことに気がついた.
新しい封筒を買うべく、万事屋へと向かった.
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中に入る直接、万事屋の前に立ててある立て札にふと目が行った.
立て札の右下に貼られた1枚の紙.
そこには、
‘ 労働者求む ’と大きめの文字で書かれていた.
『 仕事内容…、硝子細工屋にての手伝い… 』
書かれていたのはたったそれだけ.
どこか胡散臭さを感じたけれど、
‘ 硝子細工 ’という言葉に惹かれていた.
幼い頃から硝子細工が好き.
何故だか海と同じで綺麗なものだって分かった.
____やってみたい.
そんな思いが生まれていた.
でも、私にできるのかな____
目のことを気にして、仕事なんてしようとも考えなかったし、その勇気を持つことすらできなかった.
やってみたいに気持ちと、不安な気持ちを入り交じる.
今はとりあえず辞めておこう、後でよく考えよう、
と思い、立て札の前から去ろうとした時だった.
____「 何事も、やってみないと分からないからな! 」
ふと、先日の杏寿郎さんの言葉が脳裏をよぎった.
もう一度、先程の紙に視線を移した.
『 ____ッ 』
気がついた時には、何かに導かれたかのように硝子細工屋に向かっていた.
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雫(プロフ) - 感動して泣いてしまいました。とても素敵な作品ですね!!これからも応援しています。 (2019年11月17日 16時) (レス) id: b93c2cbed7 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ2世 - ハッピーエンドルートを書いて頂きありがとうございます!煉獄さんと主人公が再会して両想いになれたので、嬉しかったし、主人公が色付いている世界を見れて本当に良かったなぁと思います。二人とも幸せになって〜! (2019年11月15日 8時) (レス) id: 66e3f3e997 (このIDを非表示/違反報告)
れこ - 素敵なお話ありがとうございます(ノ_<)もっと煉獄さん読みたいです! (2019年11月15日 4時) (レス) id: f06b0667e0 (このIDを非表示/違反報告)
忠 - コメントしてませんでしたがひっそりと毎日楽しませてもらっていました!素敵な作品をありがとうございました!! (2019年11月11日 13時) (レス) id: ef6d2c5f91 (このIDを非表示/違反報告)
パンな(プロフ) - 切ない…けれど面白かったです!。泣いちゃいました。素敵な作品ありがとうございました (2019年11月10日 10時) (レス) id: 9b4868f67e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まっちゃろん | 作成日時:2019年10月21日 12時