色 付 く 世 界 で。【煉獄杏寿郎】

十六 ページ16

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耳飾りをした子は、竈門炭治郎くん.


炭治郎くんの妹、禰豆子ちゃん.



猪の被り物をした子は、嘴平伊之助くん.


絶叫した子は、我妻善逸くん.





炭治郎くんが、ひとりひとり丁寧に紹介してくれた.





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伊之助くんが腹減ったと言い出したため、善逸くんを引きずり出してどこかに行ってしまった.


炭治郎くんは不安そうにその姿を見送っていた.






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「 お仕事中なのに、すみません… 」



『 ううん、気にしなくて大丈夫だよ. 』





禰豆子ちゃんを膝の上に乗せて、髪を櫛(くし)でとかす.





孤児院にいた頃、年下の女の子たちによくこうやって髪を結ってあげていたな….





三つ編みとお団子をつくり、丁寧にまとめる.



そこに、先程の簪をそっと刺し込む.





『 はい、出来たよｯ！ 』



禰豆子ちゃんに手鏡を渡せば、目を輝かせているように見えた.





「 ウーウー！」





小さなからだで、むぎゅっと抱きつかれる.





か、可愛い…ｯ





「 ありがとうございます！
禰豆子がこんなに喜んだのいつぶりだろう 」



『 喜んでもらえて何よりです！ 』







「 あ、えっと…お姉さんの名前って… 」





あっ！


炭治郎くんたちのこと、紹介してもらったのに自分は名乗っていなかった.





『 ごめんね！ 名乗ってなかったね…
青海(おうみ) Aっていいます. 』



「 青海さん…！本当にありがとうございます！ 」



『 改まらなくてもいいよ.
気軽に名前で呼んでくれて大丈夫だから. 』





一瞬、躊躇った様子だったけど
「 じゃあ、Aさんでｯ！」と笑顔で言った.





炭治郎くん、とてもいい子すぎる.





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この後 炭治郎くんは、善逸くんと伊之助くんが心配だと言って、禰豆子ちゃん共にお店を出ていった.










今日のことは杏寿郎さんに伝えよう！



もしかしたら、杏寿郎さんが前に話してた、隊士たちかもしれないから.





そんなことを考えながら残りのお仕事も頑張った.





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