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『……』
「この際はっきりと言わせてもらうけど、正直アドバイスとかいらないんよ。自分でもわかってることやし、Aだって出来てないやん。」
「みんなだってそう思ってるんやろ?りうちゃんだって言っとったやん。」
りうも…?
りうの方をチラッと見ると、少し不快そうにしていた。
「…確かに、りうらも思ってたよ。アドバイス多いよなって。頑張って直そうとしてることに限って、Aに言われるから。」
「ほら、なんでそんな言ってくるん?今までそんなこと無かったやろ。」
『そ、れは…』
ないくんだけがその理由に気付いたのか、ハッとした表情でこっちを見た。
でも、言い出すことは出来なかったのか、すぐに俯く。
「なぁ、理由あるんやろ?……理由無いなんて言わへんよな?」
責めるように私に言ってくる初兎くん。
…"アンチスレに書かれていたから"だなんて、口が裂けても言えない。
「こっちだって理由があんねん…!」
「初兎、ちょっと落ち着け。」
ガッと私の肩を掴んだ初兎くんを、アニキが止めた。
そんなこと言われたって、アドバイスはみんなのために…
そう言おうとしても、口が動いてくれなかった。
なんでわかってくれないんだろうっていう怒りと、悪いことをしたっていう罪悪感。
その他色んな感情が入り混じって、ぐちゃぐちゃして、何も言えなくなる。
嫌な空気がこの部屋に充満する。
そんな中、ほとくんが口を開いた。
「…そうだよA。僕も…僕たちだって、頑張ってるんだよ?」
ほとくんがそう言ったきり、誰もしゃべらない。
…私がちゃんと、理由を話さないと。
でも、そんな冷静に考えられるほどの余裕が無い。
だから、言ってしまった。
言いたくないこと、言っちゃいけないこと、思ってること全部。
『っ、私だって頑張ってる!みんなは批判されるのが嫌じゃないの?ダメな所を直そうって思わないの!?みんなのためなのに、なんでっ…なんで、私ばっかり言われないといけないの!?』
「…みんなのため?そんなの理由になってないやん…!」
泣きそうになっている初兎くん。
「初兎!」
腕を振り上げた初兎くんを、アニキが必死で止めた。
ぐるぐる、ぐちゃぐちゃと黒い感情が暴れる。
それを抑えきれなくて、言ってしまった。
『…わかった、もういい。全部私が悪かったから。』
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Comet@すいでい(プロフ) - ひーいれりすさん» 神様だなんてありがとうございます…!神様と呼ばれるほどのものでは無いですが…嬉しいお言葉ありがとうございます!これで、続編移行です、よければそちらも! (2023年3月13日 18時) (レス) id: b9234993da (このIDを非表示/違反報告)
ひーいれりす - 神様…!尊くて好きです。物語に入り込まれて兎に角好きです!更新楽しみにしてます! (2023年3月13日 17時) (レス) @page49 id: 166743b295 (このIDを非表示/違反報告)
Comet@すいでい(プロフ) - キラ・アナスタシアさん» やっぱりそうですよね…経験があるわけではありませんが、かなり辛いことみたいですね。コメントありがとうございました。 (2023年3月12日 16時) (レス) @page48 id: c4eb4d305b (このIDを非表示/違反報告)
キラ・アナスタシア(プロフ) - つい最近本当にこんな世界を生きてる友達がアンチスレ見て泣いてたけど夢主ちゃんみたいになる気持ちわかるな。僕らはその子の意見聞いた上でみんなで一緒に進もうって話したから喧嘩にはならなかったけどいきなり沢山アドバイスされてもしんどいもんな、、、 (2023年3月12日 16時) (レス) @page48 id: a5444bfced (このIDを非表示/違反報告)
Comet@すいでい(プロフ) - かなさん» たくさん褒めてもらえてめちゃくちゃ嬉しいです…!コメントありがとうございます✨ (2023年3月12日 11時) (レス) @page48 id: c4eb4d305b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Comet@すいでい | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/irisuidei13/
作成日時:2023年2月1日 19時