8 ページ8
✽・:..｡o¢o｡..:・✽・:..｡o¢o｡..:・✽・:..｡o¢o｡..:・
『おい、今何時だ』
ふと、Aは気づいたように顔を上げた。
会議室、というか城全体的に掛け時計が異様にないので腕時計をつけてる組は自分の腕を見る。
不便といえば不便だが腕時計をつけていない組は本能で動いているのであまり困ってはいないようだ。
gr｢5時半過ぎだぞ｣
『5時半…過ぎ！？オスマン！メモ帳とペンを！ええい離せ！グルッペン！』
教えられた時刻にAは顔を青ざめる。
グルッペンの膝の上から飛び降りてオスマンからぶんどった紙につらつらと文字を並べていく。
『明日ここに来い！じゃあな！』
すばしっこいのは生前と変わらないようで目にも止まらぬ速さで会議室を出ていってしまった。
全員が呆然とする中、グルッペンは押し付けられた小さな紙を見て首を捻る。
後ろから覗きに来た鬱はその文字を見て｢ああ｣と声を上げる。
ut｢これ住所やん。でもここって確か＿＿＿｣
ﾟ+o｡◈｡o+ﾟ+o｡◈｡o+ﾟ+o｡◈｡o+ﾟ+o｡◈｡o+
ヴィオネーラ孤児院。
少しくたびれた木の板に丁寧に綴られた文字と手に持つ紙を見てグルッペン、トントン、鬱は顔を合わせる。
このメンツになるまでは大変だった。
全員が揃って｢俺が行く！｣とかいうもので、みんな穏便な、穏便な(大事なので2回)話し合いの結果決まったのがグルッペン(やはり国のトップがいた方が都合がいいだろう)と、トントン(やっぱり俺書記長やしグルッペン止める為にも俺が行かな！)と、鬱(くじ引き)というメンバーになった。
先頭を歩くグルッペンが門の扉を軽く押し中に入ると広々とした草原をはしりまわる子供たちの姿が3人の目に入った。
その子供たちの中に1人、黒い修道服の女性を見つけ、3人は歩を進める。
gr｢失礼、シスター｣
ふりかけられた声にシスターは上をむく。
だが別に目の前の最高権力者に驚くわけでもなく、その強面を怖がるわけでもなく、ふんわりと笑うと修道服の裾をつかみ優雅に頭を下げた。
｢御機嫌よう総統様。このような所まで御足労頂きましたこと嬉しく思います。して今日はどのような用件で？｣
tn｢丁寧にどうも。実はAという子に用がありましてですね｣
シスターは｢分かりましたわ｣と言って遠くに声をかける。
しばらくしてから草原の奥から小さな子達を引連れた少女が姿を現した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 684人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
天笑くん(プロフ) - もう更新はなされないのでしょうか……。Twitterの垢などありましたら是非繋がりたいです……。 (2020年10月3日 4時) (
レス) id: 009e7901bd (このIDを非表示/違反報告)
つん - あああああ好きです (2020年3月11日 23時) (レス) id: cfb0800075 (このIDを非表示/違反報告)
まぁち - え、もうやばい… 惚れる… (2020年1月6日 21時) (レス) id: ba1aceb76e (このIDを非表示/違反報告)
パセリ(プロフ) - いおさん» 乙女ゲー…なるほど、その考えはありませんでした。検討してみます。コメントありがとうございます (2019年11月6日 6時) (レス) id: 1c07c807f8 (このIDを非表示/違反報告)
いお - 乙女ゲーパロがいいです！ (2019年11月5日 19時) (レス) id: 35fa5d69c5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：@mimizu810 | 作成日時：2019年8月7日 2時
