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少しましになったとはいえ相変わらず血塗れな私はナイフにべっとりと付いた血を振り落とし、近くにある筈のクリスタルを探す。
しばらく歩いていれば少し開けたところに数体の知能が高いヘスリヒと通常のヘスリヒがクリスタルを囲っていた。
ちなみに知能の高いヘスリヒは知能型ヘスリヒと呼ばれている...いやそのままだし。通常のヘスリヒ...面倒だから通常型ヘスリヒと呼ぼう。
私は知能型ヘスリヒが指揮する通常型ヘスリヒを殺し、動くことに特化していない知能型ヘスリヒも殺す。そして私はクリスタルを壊そうとしたのだが、くられ先生に欠片を集めて欲しい、と言われたため、台座をクリスタルごと包み、袋越しにクリスタルを割った。
どうやらクリスタルの欠片は貴重らしく、高値で取引されるのだとか。しかし多くの研究者はクリスタルの欠片を手に入れるために使う費用を研究費に回したいと考えている。
そのため、こうやって所属するズーハーにクリスタルの欠片を集めて貰うのが大体である。まぁ、くられ先生自体が戦闘できるタイプのヴァイセのため今までは自分で回収していたらしいのだが。
なんやかんやでクリスタルを破壊し、袋を外せば欠片が大量にゲット出来、それをドローンに渡せば私の仕事は完了である。無事に壊したクリスタルの範囲のポルーションエリアはクリーンエリアとなり、解放成功となった。
今回の結果としてクリスタルの欠片は手に入った。しかし、くられ先生お目当ての変異型ヘスリヒは発見できなかった...
...と思われたのだが。
私がクリスタルを破壊し終え、帰宅しようとした時だった。たった今クリーンエリアへと解放を果たしたエリアが突如としてポルーションエリアへと戻ってしまったのだ。戻る要因としては台座にクリスタルを設置すること。
慌てて振り向けば知能型ヘスリヒがクリスタルを台座に置いた後だったようで、ニチャァ、と気持ちの悪い笑みを浮かべて此方を見ていた。
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作者名:イオ x他1人 | 作成日時:2021年1月25日 22時