【d!】終末世界 (ページ27)

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突然の提案に頭をフル回転させて考えるが、どのように考えてもこちら側にはなんの問題もない。そう考えた私はすぐに頷き、くられ先生からのその提案を快諾した。

ちなみに先程くられ先生が熱心に見ていたものは、あの男が持ってきた変異型ヘスリヒの死体の一部だそう。

一方でナタリーさんは私の今後が気になるようで、どうするんすか？と聞いてきた。私は、一応ズィーガーになる予定です、と言う。するとナタリーさんはじゃあこの研究室の専属護衛になりません？と聞いてきた。

急な話の転換に頭にハテナを浮かべて聞いていると、私が理解していないとわかったのか、説明をしてくれた。

どうやら研究所にはナタリーさんのような助手の他に、研究のためにポルーションエリアに入った時の護衛がいるらしい。しかしこの研究所はくられ先生も警戒心が高い、というのもあるだろうが、ナタリーさんが助手兼護衛なため今まで雇ってこなかったそうだ。

実際、技術漏洩防止にもなっているし、今までは問題がなかったのだ。しかし今回の変異型ヘスリヒの出現によって戦闘をした事がある唯一の人間である私は、まだ変異型ヘスリヒと戦ったことがないナタリーさんから見て、一緒にいてほしい存在なのだそう。

そのため、私にクランを抜けるのならば、研究所で護衛として所属してくれないか、ということだったのである。

私としては、まだヘスリヒの悪夢が始まったばかりの頃に関わっていたということもあり、入っていいと思っているし、何より私の戦い方によくあっているのだ。

正直言って、ここの研究所は人気だし、武器の研究に関わったことがあるため、その武器が使いたい、という思惑もあるのだが。

私はそのことを2人に伝え、研究所に所属する、と言った。2人は私の答えに嬉しそうな顔をすると今日は歓迎会だ！とくられ先生が言い出し、今日の夕飯はいつもより豪華なものとなった。

こうして私は変異型ヘスリヒの出現と同時に人気クランの脱退、そしてヘスリヒ化をいち早く発見した有名研究所、フォルシュング研究所への所属が決まった。