【d!】終末世界 (ページ11)

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一連の出来事があり、生き残ったメンシュハイトである私達はヘスリヒ達に抗うため、訓練を開始した。私は1人、森の中でナイフや銃を使った戦闘訓練をしていたのだが、ネットの情報を頼りに1人で訓練をしても大して上達はしなかった。

そして私は何を考えたのかポルーションエリアへと入り、ヘスリヒと戦った。体力のあるうちは案外余裕で、返り血で血塗れになりながらも戦った。

すると戦っていれば後ろから誰かが来たようだったのだが、戦っているため顔を見ることは叶わなかった。しかしそのやって来た人物は私に近づいて来るとごめんね！と言った。私の意識はそこで無くなった。

目を覚ませばそこは研究室のような場所で、なんで？と意識を失う前までの記憶を辿る。するとドアがガチャっと開き、狐のお面をつけ、白衣を着た男性が入って来た。

「やぁやぁ、すまないねぇ。血塗れだったもんだから大怪我してるのかと思っちゃってね」

その男性は、あ、どうもくられです。よろしくね～、と言ってきた。その声は気を失う直前の聞いた声と同じだった。どうやらここの研究室の室長らしく、話を聞いていれば助手の女の子が入ってきた。

「失礼しまーす...って起きたんっすか。大丈夫っすか？」

その女の子は容姿端麗で、スタイル抜群の美人さんだった。私は、年は同じくらいだろうか、なんて本来考えるべきことにエネルギー使わず別のことに使ってしまうくらい現実逃避をしていた。

彼女はナタリーというらしく、くられ先生の助手を務めているらしい。彼女の挨拶にペコッとお辞儀をする。顔を上げれば2人が無言でじーっとこちらを見つめてきた。どうやら自己紹介を求めているらしい。

『あ、はい。Aです。なんか連れてこられました』

私がそう言えば、Aちゃんね、宜しく～と言われた。軽い。ナタリーさんも頷いたため、まぁ、受け入れてもらえたのだろう。

その後、少しお茶をし、洋服は洗濯してもらい綺麗になったので、そのお礼に少し手伝うことになった。どうやらくられ先生は今は対ヘスリヒの武器を研究しているらしい。

「Aちゃんにはこの武器を使ってヘスリヒと戦って欲しいんだよね」

くられ先生はそう言って、ほい、と武器を渡してきた。思わずナタリーさんに目を向ければ、頑張ってください、と言われ、やるしかない、ということを悟った。

『わかりました。行ってきますね』

私はそう言い、再びポルーションエリアへと向かった。