検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:33,319 hit

中也の家 ページ7

「………」


私は中也の家だと云うマンションの前で、口を開いて呆けていた。


言葉も出ない。

こんな立派な所に中也が住んでいるとは…


「スッゴい…」


辛うじてその単語だけが出てきた。


それにしても、と思う。

真っ黒にコーティングされたその建物からは重曹感が漂い、中也の存在を遠くに感じさせた。


矢っ張り帰ろっかな…
住所が判っただけで進展だし。

自分に言い訳をした。

でもこのマンションを離れる事は出来なくて。

其のまま数分が経過した。


「何してンだ」


ふと、後ろから声が聞こえてきた。
うん、心臓飛び出るかと思った。


「吃驚したよ。中也君」


後ろには中也が立っていた。

服装は先日会った日と同じ。

でも改めて見ると、その高級さが伺える。


「はは、悪ィなA」


いきなりファーストネームで呼び捨てにされ驚くが、嬉しかった。


まるで、あの時の様で…


「家、来るか?」


恐らく中也は、わたしが中也目当てで来ると知っていたのだろう。

当たり前か、住所流してきたし。

では、断る理由も無い。


「うん」


「着いてこい」


わたしは中也を追って、マンションを登っていく。

謝罪→←向かう前



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (25 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
53人がお気に入り
設定タグ:文スト , 中原中也 , 文豪ストレイドッグス   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

爽斗 - せれな さん» 本当ですか!!ありがとうございます!!頑張ります!! (2021年8月27日 22時) (レス) id: 5b5562e114 (このIDを非表示/違反報告)
せれな - 本当に面白いです これからも応援しています! (2021年8月25日 20時) (レス) id: 6fed7b85b5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:爽斗 | 作成日時:2021年7月15日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。