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性質 ページ39

アンモニアの性質は

1、刺激臭がある。
2、水に非常によく溶ける。
3、水溶液はアルカリ性を示す。

の3つだ。


太宰は何を使ったのだろうか。


先ず、何に使ったのだろうか。


わたしはマジックペンを見た。

油性のごく普通のペンである。

そうだ、これを見た時、一瞬だけ違和感を、感じた。

其れは確か……

「赤色だと云うこと」

思わず呟きハっとして太宰を見る。

塩素じさつを思いついたからか、ニヤニヤした笑みを未だに浮かべている。

頭はとっくに黄泉の国だろう。


この様子なら大丈夫そうだと思考を再開する。

そう、わたしはペンが赤色な事に疑問を抱いた。

赤しか無かったから、赤がいいと思ったから。

簡単に理由付け出来るが、それは言い訳だ。

何故、赤なのか。




……………………………フェノールフタレイン溶液。





これだ。中学生の頃授業で行った。

アンモニアの水溶液はアルカリ性を示す事を確かめる為の実験。

赤色の噴水ができたあの実験!!


その瞬間全てが繋がった。


割り箸に、手をかける。

意識しないと気が付かないが、確かに湿っている。


自分の推理に確信を持った。

だが、太宰に其れを今云うべきか。

アンモニアの刺激臭に隠れて塩素を持っていたとしたら?
いや、それ以前に太宰はナイフを持っている。

あれを見せたのはわたしへの牽制の為だ。

そう、悩んでいる時だ。

久方ぶりにこの声を聞いたのは。

【展開します】

【推理を云わずに引く→ハズレを引き負ける】
【推理を正解する→太宰が負けを認める】
【推理を失敗する→此処から出れなくなる】


ありがとう、異能力。
ヨコハマに来るようにアドバイスをくれた以来全く声を聞かなくなったが、生きていたのか!!

しかも、今回は特別サービスかな?
3つも選択肢を!

いやぁ、豚の数も信号の色も3つだからね!

何事も、全ては3つから!

………ふざけすぎた。

わたしは【推理を正解する】を選んだ。
しかし、正解できるかどうかは、分からない。

正直ろくな証拠もない状態だ。

かと云って他の選択肢は選べない。

頑張ろう。


「太宰さん」

わたしが太宰に声をかけると、太宰は待っていたとでも云う様に、微笑んだ。


「ここからが本番だ」

推理→←違和感



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設定タグ:文スト , 中原中也 , 文豪ストレイドッグス   
作品ジャンル:恋愛
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爽斗 - せれな さん» 本当ですか!!ありがとうございます!!頑張ります!! (2021年8月27日 22時) (レス) id: 5b5562e114 (このIDを非表示/違反報告)
せれな - 本当に面白いです これからも応援しています! (2021年8月25日 20時) (レス) id: 6fed7b85b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:爽斗 | 作成日時:2021年7月15日 2時

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