Embodying War 【本編】 (ページ30)

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第２９話　研修指導？４日目:夜【時間外営業】⑤ ページ30

中に入ると、隊長のほかにも今日お世話になった副隊長の九龍の姿もそこにはあった。

どちらの机にも昼間のそれと、変わらない量の仕事の書類が置かれていて二人も変わらない仕事ペースで仕事をしていた。

「＿＿＿＿あの、お二人はそのお休みになられないんですか………？」

恐る恐ると、いった感じで蛇永がそう質問する

「ああ、別にまだ大丈夫だ。
それにさっき休憩ならしたぞ。
そこにケーキが冷ましてあるだろう？」

そう言って指差した方向を見やると確かにそこにはかなり大きめのケーキが置いてあった。

にしても、ケーキ作りは休憩に入るのか…？
と、疑問に思うと横から兎野が付け足す。

「…隊長と副隊長は何があっても仕事止めないのであんまり深く考えない方がいいっすよ。
それにもう今日で5徹ですし」

その言葉を聞いて唖然とする。
５徹？人間って寝ないで何日過ごせるんでしたっけ………？
いやそれよりもこの人たちは今まで徹夜状態で起きてあれだけ活動してたのか？
いや、普通に凄い……？(混乱)

でもそれってつまりよく考えなくても

かなり＿＿不健康なのでは。

そう思いたった瞬間、
蛇永の中で何かにスイッチが入った。

「わかりました＿

……お二人共！
今日はもう、寝てください！！」

唐突に室内に響き渡る蛇永の声に、
全員一時作業の手が止まりそちらを見る。

その中で１人、兎野は
『この人、話聞かねぇな』と悟った。