東リベ “桃太郎”の犬塚【佐野万次郎】4th

148話 ページ28

お父さんとも、血はつながってなかったんだ・・・。

だからなのかな・・・？

母親に嫌なこと言われても、止めようとしてくれなかったのは。

叩かれたりしたときは止めてくれたけど、いつも『通報されたら』って言ってた。

通報されなかったら、どうでもいいと思ってたのかな・・・？


私のこと、本当はお母さんと同じように思ってたのかな・・・？

私のこと、ずっといらないって思ってたのかな・・・？


医者「大丈夫かい？」

A「・・・・・・。」

すると、廊下の方でお母さんがキーキーと喚き散らしている声が聞こえる。

医者「ちょっと、お母さんのところに行ってお話ししてくるね。」

そう言い、医者も病室から出て行った。


これから、どうすればいいんだろう。


帰る家がない

血のつながっている家族はいない

安心できる場所 空手教室にも行けない

先生も、私のこと嫌いになった


誰も、私のこと好きじゃない


私は、どこなら生きててもいいって許されるんだろう


どこになら、私は居てもいいのだろう


「チュンチュン」

A「・・・。」


窓辺に鳥がとまっていた。

私が鳥を見ると、すぐに外へ飛びだった。


今日は、空が青くていい天気だな


・


ブチッ

点滴外すのってちょっと痛いな

149話→←147話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す