121話 ページ23
A視点
宿儺「危ないな……
怪我はないな？」
A「う、うん……
ありがとう」
宿儺「何、気にする事ではない
こんな事、俺にとっては造作もない」
意外と優しい……？
宿儺「しかし、フム……
このお守り、結界が施されているな」
！？結界が……！？
なんで……！？
宿儺「俺を弾いたのは結界でだ
Aがやったのか？」
A「！？い、いや！」
そんな結界が張られている事自体初めて知ったし……！
宿儺(だとするとこの結界には見覚えがある
恐らく、雲林院の結界だな
だが、彼奴等が居た時、Aは生きていない筈だ
転生か……？
いや、Aに似た奴を見た事はない
転生の可能性は低いか……)
そう言えば、このお守り私しか触ってないからかな……？
いや、悠仁も触った事がある筈
でも、そんな素振りはなかったし、弾かなかったけど……
じゃあ、誰に反応するの……？
宿儺「このお守り、誰からか貰ったのか？」
A「うん」
宿儺「誰から貰った？」
A「えっと……
お守りだけの袋は九十九由基って人から……」
宿儺「誰だ、其奴は」
A「4人しか居ない特級呪術師だよ」
宿儺(……雲林院と関係ないのか？
いや、そんな名前の奴は知らん
ハァ、謎が深まっただけだな)
？なんか分かったの？
A「なんか分かった？」
宿儺「いや、全くもって分からなくなった」
そうなんだ
宿儺「そう言えば袋はって言ったな
中身はなんだ？」
A「指輪」
宿儺「？1つだけか？」
A「……うん」
本当は違うけど……
宿儺「指輪1つだけならそんなに大きくなくていいんじゃないのか？」
A「……いいの」
実際は、指輪1つだけじゃないし
A「コレで、いいの……」
宿儺「そうか……
その指輪と言うのは？」
A「？コレだよ？」
そう言って指輪を出した
宿儺「フム、唯の指輪だな……
小僧から貰ったのか？」
A「ううん、コレは家にあったから……」
と言うよりくれたの方が正しいのかな……？
宿儺「家とは、鸕宮の方か……？
それとも、小僧の方の家か？」
A「ううん、斑鳩の方
鸕宮家では居場所が無かったから、殆ど斑鳩家に居て、その時に貰った」
宿儺「そうか……
鸕宮の奴等は随分と勿体ない事をしたな」
え……？
宿儺「こんな逸材は早々産まれまい
それを手放すとは……
俺だったら手放しはしないのだがな」
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