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小｜中｜大
8. ページ8
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望が関西弁なのに対してAは標準語を使う。
それはなぜか。
幼い頃に両親が離婚し、望は父親に、Aは母親に引き取られた。
母親は実家である東京へ戻り、2人は離れ離れになった。
幼かった2人だけど、お互いのことを忘れることはひと時もなかった。
小中の頃には親に貰うお小遣いをこつこつ貯め、こっそりお互いに会いに行くこともあった。
もちろん大人の手助けはあったみたいだけど。
どうやら父方の祖母が2人の味方だったらしい。
新幹線のチケットの手配、少しの援助など、できる限りの事をして2人が会う手伝いをしてくれていた、と彼女は嬉しそうに語っていた。
父が仕事に追われてなかなか家に帰宅しない望は自立した少年になり、同い年の子供達よりはるかに大人びて成長した。
母が少し心を病んでいたAは それを元気づけようと優しく明るい女性に成長した。
それは、話を少しだけしか聞いていない俺でもわかるようなことだった。
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作者名：ひのりーる
| 作成日時：2020年5月25日 17時
