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side:you
___完璧。
なるべく清純さを装っていた表情も思わず口角が上がる。
興味がある、と白々しく告げてきた彼が紡いだ私の個人情報。
一語一句余す所なく正しかった。
紛う事なき、私が組み上げた虚構の人生だ。
正直京本大我と一緒にいる所をジェシーと松村北斗に見られたのは計算外だが、まあ胸元に捩じ込まれた'パスポート'でイーブンか。
ジェシー「あ、お取り込み中…」
大我「部屋入った時から見えてたろ、」
北斗「…」
大我「…じゃ、俺ら奥行くから」
京本大我…じゃなかった、きょもに腕を掴まれ立たされる。
奥、と呼ばれたのは恐らくこの部屋を抜けた所にある扉の向こうか。
何があるのだろう。
ジェシー「え〜？！折角来てくれたんなら一緒に飲もうよ！」
A「ありがとうございます。折角ですが今きょもさんとお話しが盛り上がってて、」
お話し、ねぇ…
と、ソファに腰掛けスマホを弄りながら皮肉たっぷりに呟かれる。
もう顔を確認しなくても誰が言ったか分かる。
大我「…ジェシーは無視して。行こ」
ジェシー「酷ぇ、、」
再びきょもに肩を抱かれ扉の前まで来る。
…待って。
'折角来てくれたのに'？？
シリアル破棄したのは、ジェシーの癇癪に触れたからではないのか。
自ら出禁にした女に対して、無用な争いは避けそうな彼に限ってそんな嫌みたらしい態度を取るだろうか。
タッチパネル式のロックを解錠する彼を見つめる。
ジェシー「じゃあまた今度来た時は一緒にね〜！田舎娘ちゃん」
A「あ、是…っ」
後ろから声を掛けられた瞬間、部屋の解錠音と共に耳元で低く囁かれる。
大我「無視、して。」
かち合った視線の種類で理解した。
これは嫉妬や甘えではない。
所有物へのコマンドだ。
ジェシー「…Aちゃん？」
A「…」
_ｶﾞﾁｬﾝ
大我「よくできました」
オートロックなのか、部屋に入った途端大袈裟な施錠音が鳴る。
じわりと、少しばかり気掛かりとジェシーに対する罪悪感が僅かに残る良心に影を落とした。
戸惑いを隠しきれない視線を、ジャケットのボタンに手を掛ける彼に投げた。
ご満悦そうに笑顔を浮かべる京本大我の背景に、
謎に包まれていた部屋が広がる。
A「…悪趣味ですね」
そう、思わず口を吐いた。
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七星のあ - あおさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます☺︎ご期待に添えるように頑張ります。 (2022年11月29日 23時) (
レス) id: 0371497e5e (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - モチーフになった曲も大好きなので、こういう作品読みたいと思ってました！！見つけられて良かったです☺️☺️楽しみにしてます。 (2022年11月28日 0時) (レス) id: 0c466d2450 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七星のあ | 作成日時：2020年7月10日 8時
