ニセモノを探せ*3 ページ4
目線逸らさないと、そう思うけど逸らせなかった。
本当に私の幼馴染の顔は何回見ても慣れない。
全員整っているんだけれど特に志麻はイケメンだ。
スカウトされても全然おかしくないと思う。
志麻のそのカッコよさに目を奪われていると、「ん、どうしたん？」と言われてしまった。
咄嗟に目線を外し、前を向いた。
「い、いや、別に」
「ふぅん」
変に心臓がどきどきする。
本当、目に毒だ。
そしてその心臓の鼓動は、志麻の更なる言葉にヒートアップするのであった。
「俺に見とれてるのかと思ったわ」
まさにその通りなんですけど！
本人は無自覚なんだろうけど、変にどきどきさせるのやめてほしい。
「どうだろうね」
結局口から出たのは肯定も否定もしない言葉。
当たり前だろう。肯定だなんて、そんな恥ずかしいこと出来るはずない。
志麻には笑われたが、果たしてバレてしまったのか。
いや、もうこのことを考えるのはやめよう。うん、それがいい。
その時志麻がいる反対の場所から顔がひょこっと現れた。
「なあAー、レポート終わった？」
それは今こうして学校に向けて歩いている理由を作った坂田で。
クリっとした赤い目に頷く。
「終わったよ。私のクラス1時間自習時間あってさ。その時に終わらせた」
「えっ、自習時間なんてあったん？ずるー」
「坂田、俺自習時間無かったけどもう終わってるよ」
「まーしぃには聞いてへん！」
「なんや皆終わってるやん」と面白くなさそうに呟く坂田の様子から見て他の2人もレポートは完成しているらしい。
まあ、うらたは真面目だし学級代表なんてやっちゃってるくらいだし。
センラも要領がよく程よく大抵のことはちゃっかり出来ちゃっているから、2人はさっさと完成させたんだろう。
けれど志麻が終わっているのは意外だ。
提出物遅れて出すのも割とあるのに。
「志麻、今回はレポート終わってるんだね」
「今回はってなんやねん。俺、真面目やから」
「へえ、そうなんだ。坂田は予想通りだけど」
「予想通りってひどない！？」
だって坂田はいつも提出物遅れているイメージがある。
けれどその人徳と愛嬌で許されているところもあるのだろう。
まったく、羨ましい限りだ。
そんな会話をしていたら学校に着いた。
喋りながら歩くとあっという間だ。
「坂田ー、さっさと取って来いよー」
「わかったー！」
坂田が駆け出していく背中を見て、私は何故だか違和感を感じていた。
この違和感は、なんだ。
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菊香(プロフ) - 白雨さん» わ！はくちゃんありがとう〜！！めちゃめちゃ嬉しいです…そんなこと言ってくれて光栄ですありがとう(;;)更新のペース上げれたらな、と頑張るのでこれからもお付き合いください* (2019年9月26日 5時) (
レス) id: c2572f788b (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - コメント失礼します〜！ 菊ちゃんの作品の中で1番好きな作品がこの『ニセモノを探せ。』なんだけど、やっぱり考察も入るから一つ一つの表現と言葉が印象に残るし、文もまとめられてるからすっと頭に入ってきて凄く読みやすかったです！更新待ってます……！！ (2019年9月26日 0時) (レス) id: 7f0c200b78 (このIDを非表示/違反報告)
菊香(プロフ) - 乃都さん» わわっ、ありがとうございます！とても嬉しいです…励みになります(;;)これからもお付き合い頂けると幸いです〜！ (2019年9月25日 21時) (レス) id: c2572f788b (このIDを非表示/違反報告)
乃都 - 分かりやすい表現で､メンバー一人一人の性格や口調も掴めていながら読めば読むほど推理や推測も出来私などでは､表し用の無い程素晴らしい作品です。こんな素敵な作品を見せて頂きますありがとうございます。 (2019年9月25日 17時) (レス) id: ddd9224e3c (このIDを非表示/違反報告)
菊香(プロフ) - イチさん» うふふ( *´艸`)更新がんばりますね！ (2019年8月18日 17時) (レス) id: 2f8e2c41d8 (このIDを非表示/違反報告)
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