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愛にくるまった▼光編 inhk（百合）ページ27

いのひか百合たのしい。

ひかを看病するいのです。

・

「わぁ～～～～んっっ！！」

「いのちゃ、うるさ…」

「ひかるぅ゛ごめんん～っ！！あ゛た゛し゛の゛せいだぁ゛ーーーっ」

「わか、わかったから…」

「うぅ、ひかるいやだ、しんじゃやだ…」

「おおげさ…」

ベッド横で縋り付いて本気で泣きじゃくる黒髪を撫でる。

こんなことになったのは、慧の風邪(あのアホな理由でひいたやつ)が治った翌日のこと。

今度は私が風邪をひいた。
症状は熱、だるさ、咳…まぁつまり、慧のやつがうつったのは明白で。

慧は風邪をひいてる間はあんなだったけど、私にうつったとわかったら…冒頭のように取り乱したわけ。

私がちょっと咳をするだけで世界が終わるみたいな顔するし。咳だけで死なないっての。

「ひ、ひかっ…」

「ごほごほっ…だいじょぶだから…！のみものとか、買ってきてくれる…？」

慧の時より症状が重く出てしまったから、私はちょっと動けそうもない。

慧に色々させるの心配だから手っ取り早く買ってきてほしいんだけど、私の心配は他所に慧は別の心配で震え始めた。

「か、かいものって…むりだよぉ！！こんな状態のひかるを置いていけないよぉっ！！」

「だいじょぶ、30くらい、でしょ？」

「その30分でひかるに何かあったらどうすんのぉ！！」

やば、こいつ、また本気で泣く…

仕方ない…薬と冷えピタはあるし、食べ物系は頑張ってもらうとして。

「…マンションの下の…自販機でいいから、ポカリ…」

飲み物くらいは、ね。

「…ぅ、」

「それなら、3分くらいで帰ってこれるでしょ…？」

「………1分で帰ってくる」

いうが早いか見たことないくらいの俊敏さで部屋を出て行った慧。いつもは本当に省エネなんだあの子…体力の10%くらいしか使ってないんじゃないのかな…

ぼーっとそんなこと考えてたら慧が戻ってきた。

「はぁっ…はっ……かっ…てきた…」

「…ちょっと、ほんとにはやいじゃん笑」

いやそして、量多っ

急いでるのにどんだけたくさん買ってきたんだ…チャームポイントのおでこ出てるぞっ。

「けほっ…ありがと…一本あればとりあえず…」

「じゃああとは冷蔵庫で冷やしてくる！あっ、これって常温の方がいいんだっけ？」

やっぱ置いとく！とペットボトル5本を部屋の隅に置いた。慧的にはなるべくこの部屋からも出たくないのかな。

あ、慧はやりたがってたけど、飲み物の口移しは遠慮した。