鬼殺隊の最強戦力はまさかまさかの最年少！≪参≫

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お母さんは少し席を外したところで、みんな混乱していた。



「え！？お兄ちゃん、A！！」


「どうしよう、火が！」


「お兄ちゃん、A！！」




思っていたより早く火は消えた。





でも今のにおいは、間違いなく禰豆子お姉ちゃんの匂い、お姉ちゃんの血のにおい。



もう一度、ブオッと火があがり、自分の姿を見ると



お兄ちゃんは、髪が短く、隊服を身につけて、日輪刀を持っていた。





私も、今回の任務で着ている隊服と同じ素材の袴を着ていて、伸びた髪は高く1つにまとめ上げられていて、腰には日輪刀をさしていた。









お姉ちゃんが、呼んでいる…？







夢から、目覚めようとしている…？








もう、いつまでもこの世界に浸っているわけにはいかないんだね。









お兄ちゃんと顔を合わせる。









「兄ちゃん、A……？」





大好きな家族の声。




夢から覚めたら、もう＿＿＿＿＿＿









だけど、行かなきゃいけない。









「ごめん…行かないと…早く、戻らないと」




「ごめんね、私もっ…私も行かなきゃ…」









ごめんね。





お兄ちゃんと一緒に駆け出す。








「兄ちゃん！A！」「お兄ちゃん！！Aっ！」









いけない。






振り返ったら。







戻れなくなる。









鬼は、どこ？


近くにいるの？


それとも＿＿＿＿









「お兄ちゃん、A、どこ行くの？」





「「！！」」







思わず足が止まってしまう。







体が、動かなくなる。









「今日は山菜、いっぱい採れたよ」









おねえ、ちゃん……







泣くな、泣くな。









これは、夢なんだから









ポタッ









人間の、お姉ちゃんが、今、後ろに立っている。


笑っている。


声がする。


太陽の光に、照らされている。









その光景は、かつて、









当たり前だったもの。









そして今はもう









叶わないもの＿＿＿＿









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