人間 ページ24
【SIDE:ルイース=プザ=リミリタス】
「ねえ、どうしちゃったのよ、アイツ」
テルヴァイト様に宥められるヨタを横目に気にしつつ、メアリは私に聞く。
「…さっきさ、ヴォルデゴート様が消去処分は死.刑だって言ったじゃん」
「うん」
「それは悪魔に "死" がないから死.刑として存在抹消されるって事何だけど…」
「確かに、悪魔が死.ぬ、なんて聞いた事ないわね。」
聖水とかで苦しんでるのは見たことあるけど…とメアリが呟いたのを確認した後、また言葉を発した。
「悪魔が"死なない"のは天界と
「…どういう事よ?」
「人間界では弱体化するって事だよ」
私の肩口からひょっこりと顔を出したルイがそう言った。
「人間の致命傷も、悪魔の致命傷になる」
「それとあの蒼い奴とどんな関係があるの?」
蒼い奴て…ヴォルデゴート様に締められても知らんぞ…
「風の噂によると友人が人間に処されたらしい」
「悪魔を道具と思った奴らに理不尽に…って感じらしいね」
そう言って私は身震いをした。
いつの間にかテルヴァイト様に寄り掛かりながら寝ていたヨタは何だか苦しんでいるように見えた。
【NO SIDE】
ガンッ
乱暴に開けられたドアに動じる事なく、白髪の悪魔は人間の山を尻目に振り返る。
羽は片方しかなく、悪魔にも関わらず頭に二重の輪が浮かぶソレはあまりに禍々しく綺麗に見える。
「持ってきたぞ、人間だ」
「流石!ごめんね、僕はあまり外に出られないからさ〜」
糸目をより細くしケラケラと人懐っこい笑顔で来客を迎え入れる悪魔の王、サタンに対しうざったそうにする訪問者、ルシア・ヴォルデゴートは言葉を発する事なく人間を絨毯の敷かれた床に落とした。
「わー!良質なのばっか!あ、これ少数民族の奴、こっちは血が稀な奴だね!あ、目があったね。そう、君の事だよ。」
純粋な目で人間を持ち上げては嬉々とした様子で見、まだ意識のある者に対し友人の様に話しかける光景はさながら玩具を選ぶ子供だと暗黒女帝は思いつつ天井を見上げた。
「流石、ルシア・ヴォルデゴート…やはり最上級悪魔になりませんか…」
「やめないか」
それを止めたのは王であった。
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桜吹雪(プロフ) - 更新しました (2022年6月30日 17時) (レス) id: 54355a9e46 (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪(プロフ) - 更新します (2022年6月30日 16時) (レス) @page26 id: 54355a9e46 (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪(プロフ) - 更新しました、一つ非公開にしています、ごめんなさい、明日には完成させます (2022年6月29日 22時) (レス) id: 54355a9e46 (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪(プロフ) - お久しぶりです、少し今ある話を他の話に影響しない程度に内容を厚くするために更新します (2022年6月29日 20時) (レス) id: 54355a9e46 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - 更新しました! (2020年6月28日 21時) (レス) id: efc9fd7292 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユキノシタ x他5人 | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/bbs/t%3A「貴方が悪魔として生きる日々」/8814195/res#topicto...
作成日時:2019年8月1日 20時